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妊娠12週目のお母さんの体調の変化と赤ちゃんの様子を詳しく解説

妊娠12週目頃には胎盤が完成に近づくため、辛いつわりにも終わりの兆しが見えてきます。食欲が戻り、流産の心配が少なくなるのもこの時期です。しかし妊娠について、まだ不安を抱えているお母さんも多いでしょう。

本記事では、妊娠12週目の赤ちゃんの様子とお母さんの体の状態について紹介します。また、妊娠10週以降から低リスクで受けられる、出生前診断・NIPTについても説明しています。

妊娠中のお母さんは、ぜひ最後までお読みください。

妊娠12週目の赤ちゃんと母体の様子

胎盤は妊娠12週で完成に近づき、妊娠15週には完全にできあがった状態になります。胎盤が完成すると流産の心配はほとんどなくなり、いわゆる「安定期」に入る時期です。

ここでは、妊娠12週の赤ちゃんとお母さんがどのような様子なのか解説します。

赤ちゃんの様子

妊娠12週目の赤ちゃんはまだ小さく、頭からお尻までの長さが約6cmです。骨や筋肉が発達を始め、前屈みに丸まっていた首と頭の位置が変化していきます。

エコー検査(超音波検査)では、手や腕の骨だけでなく、心臓を構成する4つの部屋も見えてきます。目や鼻、耳などの器官の形成もできあがってくる頃です。耳が聞こえるようになるのは妊娠24週目以降になりますが、この頃からお腹へ話しかける習慣をつくり始めるとよいでしょう。

お母さんの様子

妊娠12週目の子宮はグレープフルーツくらいの大きさです。この時期になると、少しずつお腹のふくらみが目立ち始めます。

大きくなった子宮の影響で膀胱が圧迫されるため、頻尿や尿漏れなどのトラブルが起こりやすくなるでしょう。膀胱炎は完治するまでに時間がかかります。正しい姿勢を心がけ、骨盤底筋にダメージを与えないようにトラブルの予防をしましょう。

つわりも少しずつ落ち着き、多くの方が妊娠15週頃には治っています。食欲も湧いてくるため、急激に体重を増やさないように注意が必要です。赤ちゃんと母体のために、カルシウムやビタミン、鉄分などの栄養をバランス良く摂取しましょう。

妊娠12週|エコー検査(超音波検査)で分かること

妊婦健診では赤ちゃんと母体の健康状態を確認するため、さまざまな検査が行われます。

健診に含まれるエコー検査(超音波検査)で分かる情報は、以下のとおりです。

  • 早ければ性別が分かる
  • ダウン症の疑いが確認できる

ここからは、エコー検査で判断できるそれぞれのポイントについて詳しく解説します。

早ければ性別が分かる

妊娠12週頃の赤ちゃんは姿勢や角度によって、エコー検査で性別を判断できる場合があります。これは赤ちゃんの外性器が徐々に形成され、差が見られるようになるからです。しかし、確実に判断できるほどには成長していない可能性もあります。

エコー検査で性別をはっきりと確認できるのは、妊娠15週〜妊娠18週頃が目安です。この時期になると誤判定の可能性は減少しますが、へその緒が影になった場合や、姿勢・角度によっては100%の精度を保証することはできません。

性別を明確に知りたい場合、高確率の判定ができる出生前診断を受ける必要があります。ただし、出生前診断は先天性異常を調べるための検査であり、日本産科婦人科学会が認証する施設では性別判定目的の検査は行っていません。

ダウン症の疑いが確認できる

妊娠10週〜妊娠15週頃になるとエコー検査によって、項部(首の後ろの部分)の皮膚の厚みや、手足・顔の特徴などから、赤ちゃんにダウン症の可能性があるか確認できます。しかし、エコー検査は目視ではなく超音波で映し出された画像から判断するため診断の確定には至りません。

エコー検査でダウン症の所見があった場合、希望すれば出生前診断を受けられます。出生前診断は、お腹の中にいる赤ちゃんの先天性疾患を調べる検査です。

ダウン症の新生児は600人〜800人に1人の割合でみられ、お母さんの出産時の年齢が高齢になるほど確率が高くなる傾向にあります。お腹の中の赤ちゃんに疾患がないか不安に感じるお母さんは、出生前診断を検討するのも1つの手段です。

性別・健康状態が早く知りたい場合はNIPT(新型出生前診断)

非確定検査のNIPT(新型出生前診断)は、母体からの採血で赤ちゃんの性別や健康状態、特定の疾患が高い確率で判定できます。妊娠10週以降から受診できるため、妊娠12週頃のお母さんは検査の対象に当てはまります。

NIPTを受ければ、生まれる前の赤ちゃんの状態が分かるため、柔軟な対応ができるようになるでしょう。夫婦でしっかりと話し合いの場を設け、検査を受けるか決める必要があります。

NIPTの検査内容

NIPTの検査は採血で行うため、母体と赤ちゃんへのリスクが少ないと考えられています。NIPTは妊娠10週以降と早い段階から受けられる検査で、性別や健康状態のほか先天性疾患が調べられます。

NIPTで分かる代表的な先天性疾患は、以下のとおりです。

  • ダウン症
  • エドワーズ症候群
  • パトウ症候群

非確定検査に分類されるNIPTですが、検査精度も高くダウン症に関しては感度99.9%、特異度99.9%とされています。

確実な判定はできないものの、妊婦健診よりも早く性別や健康状態、疾患の有無を知り、準備や心構えをしたい夫婦に向いている検査です。

NIPTの注意点

NIPTは疾患の有無に確証を持てる確定検査ではなく、染色体異常の可能性を評価するスクリーニングとして活用される検査です。そのため、陽性と判定された場合は、羊水検査や絨毛検査などの確定検査を行って正確な診断を受ける必要があります。

確定検査や非確定検査の費用は比較的高額で、保険適用外のため全額自己負担です。検査を希望する場合は、医療機関に相談しましょう。

また、検査に対する不安や悩みを少しでも和らげられるように、カウンセリングに力をいれている医療機関もあります。検査を希望する際は、ご自身に合う医療機関を選びましょう。

妊娠12週目に意識したい3つのこと

妊娠12週目のお母さんは、以下3つのポイントを意識して過ごしましょう。

  1. 体重管理を意識する
  2. 適度な運動を行う
  3. 妊娠線のケア

お母さんと赤ちゃんの健康はもちろん、安心して出産を迎えられる環境を整えてください。

1.体重管理を意識する

お母さんが摂取した栄養分は一度母体に蓄積され、胎盤を通して必要な栄養のみが赤ちゃんへ行き渡ります。そのため、つわりが落ち着き食欲が戻ったからといって暴飲暴食するのは健康によくありません。

適正量を超える食事を摂れば、体重増加につながり合併症を引き起こす可能性が高まります。かかりつけの医師へ相談のもと適正な体重増加の目安を把握し、お母さんと赤ちゃんが健康に過ごせるように心がけましょう。

2.適度な運動を行う

妊娠をきっかけに運動をやめる必要はありません。日本臨床スポーツ医学会・産婦人科部では、合併症予防のために母体が安全基準を満たしているなら、適度な運動をするよう推奨しています。

散歩や室内でできる簡単なストレッチなど、負担の少ないものから取り組むとよいでしょう。

しかし、激しい運動はお母さんや赤ちゃんの体調に悪影響を及ぼす可能性があるため、無理は禁物です。運動しても問題ないのか医師へ相談し、指示に従って適切な行動をしてください。

3.妊娠線のケア

妊娠線は急激な体型の変化で生じる肉割れ線で、お腹以外にも二の腕や背中、太ももなどにもできやすいため注意が必要です。

妊娠線の予防は妊娠初期の段階から始められます。皮膚の真皮が裂けて妊娠線ができるため、真皮を十分に保湿して乾燥を防ぎましょう。

妊娠線予防用のオイルやクリームは、ドラッグストアやオンラインショップなどで購入可能です。肌が弱い方は低刺激のものを選び、肌トラブルを回避してください。

まとめ

妊娠12週目以降は、お母さんのつわりも落ち着いて来るタイミングで、赤ちゃんはお腹の中で少しずつ成長していきます。また、NIPTなどの出生前診断を受けられる時期でもあります。検査を希望する場合は、夫婦や家族でしっかりと相談し、お互いの考えを理解して共有しましょう。

この時期は、お母さんの体重や体型にも変化が現れる頃です。栄養バランスの整った食事を心がけ、適度な運動を取り入れて、合併症の予防をしましょう。

心身ともに健康な環境で、赤ちゃんを迎える準備をしてください。

参考文献

・厚生労働省-NIPT 等の出生前検査に関する専門委員会報告書

・株式会社杏林舎-妊娠悪阻にまつわる諸問題

・日本産婦人科医会-出生前検査、特にNIPTにおける課題

・日本臨床スポーツ医学会-産婦人科部会 – 妊婦スポーツの安全管理基準