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出血が止まらない場合は切迫流産の可能性あり!出血の原因などを解説します

妊娠中に気を付けたおきたいことの一つとして、切迫流産が挙げられます。

切迫流産とはこのままだと流産する危険性がある状態を指す言葉で、早急に対処する必要性があります。流産と聞くと妊婦にとっては大きな問題に感じますが、しっかり対処すればその後も妊娠し続けられます。

切迫流産かどうかはお腹の痛みや張り、出血などで判断できますが、そもそもなぜ出血してしまうのか気になる方も多いかもしれません。

今回は、なぜ出血するのか、出血した場合の対処法、出血しないようにする方法などを解説します。是非とも最後まで読んで、切迫流産の知識を身に付けましょう。

切迫流産とは?

切迫流産とはどんなものなのか知っておきたい方も多いのではないでしょうか。

切迫流産の原因や種類を解説します。

切迫流産とは?

切迫流産とは、このままでは流産する危険性がある状態を指します。

流産と聞いてショックを受けるかもしれませんが、一般的な流産と違って切迫流産はしっかり対処すれば9割程度の確率で妊娠が継続できるのがポイントです。

切迫流産になる原因

切迫流産になる主な原因は、以下の通りです。

  • 感染症
  • 子宮収縮
  • 子宮筋腫

子宮筋腫主に妊婦の体に何らかの影響がある場合は妊娠12週~22週で起こりえるもので、胎児側の問題だけではない可能性があります。一方で妊娠12週未満で起こった場合は胎児側の遺伝性疾患や、染色体異常が原因といわれています。

切迫流産の種類

切迫流産以外にも、流産には以下のような種類があります。

  • 稽留流産
  • 進行流産
  • 自然流産
  • 感染流産
  • 習慣流産
  • 化学流産
  • 完全流産

以上のように妊婦の体の状態に応じて様々な流産が起こる可能性があるため、定期的な検診が必要になるでしょう。

そもそも出血するのはなぜ?

出血してしまう原因は、以下の通りです。

  • 激しい運動をする
  • 絨毛膜下血腫
  • 前置胎盤
  • 着床出血
  • 子宮外妊娠
  • 子宮頚部びらん

それでは、出血してしまう原因についてご説明しましょう。

激しい運動をする

そもそも切迫流産が起こってしまうのは、子宮内膜の血管が細く、妊娠が順調に経過していても出血しやすい状態になっています。

そんな中で激しい運動をすれば、その分血管が切れて出血しやすくなります。

妊娠が発覚した時点で、激しい運動はしないようにしましょう。激しい運動さえしなければ血管が切れることもないため、運動するなら負担をかけない軽いものにするのがおすすめです。

絨毛膜下血腫

絨毛膜下血腫とは、絨毛膜と子宮内膜の間に着床出血が溜まり、血の塊になっている状態を指します。

溜まった血の量によっては少量の出血で済みますが、血の塊が大きい場合は絨毛膜と子宮内膜の間から大量に出血してしまうのが特徴です。ただ、多くのケースで妊娠初期に出血が収まっていきます。

妊娠中期になっても出血が続くようであれば、病院を受診しましょう。

前置胎盤

前置胎盤とは、子宮口をふさぐように胎盤が位置している状態を指します。

元々前置胎盤は流産や早産になる危険性があるため、定期検診を受けて早急に対策する必要性があるでしょう。

前置胎盤の状態になると子宮口の近くに胎盤が乗っているため、子宮壁と胎盤が接して擦れ合ってしまい、出血が起こります。

少量の出血であれば問題ありませんが、大量に出血している場合はすぐに病院を受診した方が良いでしょう。

着床出血

着床出血は受精卵が着床した際に起こる出血で、妊娠初期に起こる出血で最も多いとされています。

スムーズに受精卵が着床できれば出血が起こらないこともありますが、着床する際に受精卵から伸びた絨毛が子宮内膜を食い破って定着します。その過程で子宮内膜の血管が傷つくと出血するのが特徴です。

とはいえ、数日で収まるケースがほとんどなのであまり気にすることはないでしょう。

子宮外妊娠

子宮外妊娠とは約1%で起こるもので、受精卵が卵巣、卵管、腹膜といった子宮内膜以外の場所で着床するのが特徴です。

子宮外妊娠には様々なリスクが伴いますが、出血の観点で見れば着床出血程度の出血が起こるのが一般的です。

ただし、子宮外妊娠が発覚するのが遅れてしまった場合、着床した部分から大量出血して母体が危険な状態になります。

子宮頚部びらん

子宮頚部びらんとは、子宮口周辺がただれた状態になる状態です。

何らかの病気かと思うかもしれませんが、子宮頚部びらんは生理現象の一つなので病気ではありません。赤ちゃんにも特に影響することはありませんが、性交渉や内診などでごく微量の出血を起こすことがあります。

また、炎症を起こしている時も出血しやすいので注意しましょう。

もしも出血してしまったらどうすればいい?

もしも出血してしまった場合は、以下の方法を行うのが得策です。

  • 出血の色や量を確認する
  • かかりつけの病院に連絡する
  • 運動を控える
  • 他の症状がないか確認する

それでは、もしも出血してしまった場合の対処法について解説しましょう。

出血の色や量を確認する

もしも出血したら、色や量を確認しましょう。

出血してから時間が経っているほど色が濃くなり、緊急性が高いほど色が鮮やかになります。出血量が多いほど緊急性が高く、もしも赤黒いレバーのような塊が出た場合はすぐに病院を受診しましょう。

かかりつけの病院に連絡する

もし出血したら、すぐにかかりつけの病院に連絡しましょう。

病院に連絡する際に、出血の状態や、いつから出血しているのか、お腹の痛みや張りがあるかどうかなどを伝える必要性があります。出血の状態によっては、切迫流産などの疑いがあるでしょう。

運動を控える

もしも出血した場合は、しばらく運動を控えるようにしましょう。

切迫流産が起こる原因は子宮内膜の血管が細く、妊娠が順調に経過していても出血しやすい状態になっているからです。少しでも激しい運動をすれば血管が切れて出血してしまいます。

出血が止まり、その後も安定しているようであれば医師に相談した上で、無理のない範囲で軽い運動から始めるのがおすすめです。

他の症状がないか確認する

出血した場合は、他に症状が出ていないか確認しましょう。

発熱、腹痛、頭痛など、その他の症状が出ているかどうかで、流産の危険性があるのか、その他の病気を発症している疑いがあるのかが分かります。また、出血する前後の出来事も思い出して確かめましょう。

できる限り出血しないようにするための対処法とは?

できる限り出血しないようにするための対処法は、以下の通りです。

  • 可能な限り体を休ませる
  • どんな時でも休みながら行動する
  • トイレでりきまないようにする
  • お腹が張っていると感じたら横になって休む

それでは、できる限り出血しないようにするための対処法について解説しましょう。

可能な限り体を休ませる

できる限り出血させないようにするためにも、可能な限り体を休ませるようにしましょう。

妊娠中はどんなことがあっても体やお腹に負担をかけないことが重要です。妊娠中にお腹が張ったり痛みを感じたりしたとしても生理的なものの可能性もあるでしょう。

したがって、長時間同じ姿勢でいたり、立ちっぱなしだったりした時は、お腹に負担をかけないようにしながら横になったり座ったりすることが大切です。

どんな時でも休みながら行動する

妊娠中は一つのことを一気にやろうとしないようにしましょう。

急ぎの用事があったとしても誰かに手伝ってもらい、休みながら行動することが大切です。体に負担をかけることが赤ちゃんにとって良くないことなので、赤ちゃんを気遣いながら休み休み行動しましょう。

早歩きなどはせず、赤ちゃんをびっくりさせない間隔でゆっくり行動することが大切です。

トイレでりきまないようにする

便秘などの理由でトイレでりきむ方も多いかもしれませんが、妊娠中はりきまないようにしましょう。

トイレでりきむと腹圧がかかってしまい、赤ちゃんに負担がかかってしまいます。トイレでりきむことがないようにするためにも、便秘にならないようにすることが大切です。

同時に赤ちゃんの発育不全を防ぐために、規則正しい生活を心がけ、栄養バランスが取れた食生活にし、風邪を引かないようにしましょう。

お腹が張っていると感じたら横になって休む

もしもお腹が張っていると感じたら、すぐに横になって休みましょう。

お腹の張りは切迫流産を引き起こす原因の一つなので、お腹が張っている時に無理をしてしまうと出血してしまう可能性があります。出血させないようにするには、決して無理をしないようにしつつ、違和感を感じたらすぐに横になって休みましょう。

出血以外での切迫流産の予兆とは?

切迫流産は基本的に出血した時が予兆の一つだとされていますが、他にも予兆があります。

出血以外の予兆として挙げられるのが、お腹の張りや痛みです。

もしもお腹の張りや痛みがいつもと違っていたら、早めに病院を受診して検査を受けるのがおすすめです。

まとめ

出血が止まらない場合は切迫流産の可能性がありますが、出血したからといって慌てないようにすることが大切です。

まずは出血の色や量を確認し、かかりつけの病院に連絡し、他の症状がないか確認しましょう。また、少しでも出血した場合は出血が治まり、安定するまでは運動を控えることが大切です。

食生活や生活習慣を整えるのはもちろん、かかりつけの病院で必ず定期的に検診を受けて万が一の状況に備えられるようにしましょう。