/ 妊娠初期/

妊娠初期検査の内容や費用は?検査内容について詳しく紹介

妊娠が発覚し、妊娠初期検査の検査内容や費用について不安を抱えている方もいるのではないでしょうか。本記事では、妊娠初期検査で行われる血液検査や超音波検査の内容を始め、費用やスケジュールについても分かりやすく解説します。

妊婦検診について理解できるので、健診を控えている女性やご家族の方は、ぜひ参考にしてください。

そもそも妊婦健診とはどういうもの?

妊婦健診は、1週間〜4週間に一度行われ、妊婦と胎児の健康状態を診ます。妊娠中、母体にはさまざまな負担がかかっており、妊娠糖尿病や妊娠高血症候群などの病気にかかりやすいです。そして、それらの病気を放置してしまうと、胎児にも影響を与えかねません。

病気の早期発見や、胎児が順調に成長しているかどうかの確認ができるので、妊婦健診は安全な妊婦生活を送るうえで重要といえるでしょう。

妊娠初期検査の主な項目

妊娠初期検査では、主に下記の検査を行います。

  • 身長測定
  • 体重測定
  • 血圧測定
  • 尿検査
  • 血液検査
  • 超音波検査

妊娠初期の段階では、胎児はまだ数cmほどの大きさです。さまざまな検査をし、健康状態を確認します。次の章で検査内容を詳しくご説明するので、妊娠初期検査の前に内容を確認しておきましょう。

身長・体重・血圧測定や尿検査

身長測定と体重測定ではBMI値を算出し、妊娠期間において適性な体重をキープできているか、体重の増減を確認をします。

体重の増え方が著しい場合、巨大児や低出生体重児、糖尿病や循環器疾患、肥満の原因になってしまう可能性もあるでしょう。

血圧測定や尿検査では、妊娠高血圧症候群の可能性はないかを調べます。妊娠20週以降で、最高血圧値が140mmHg以上、最低血圧値が90mmHg以上の場合は妊娠高血圧症候群の可能性があるので注意しましょう。

血液検査

血液検査では、血液型や血糖値のほか、感染症に感染していないかも調べます。妊婦の血液型をあらかじめ知っておき、緊急時にも適切な処置を行うためです。

また、B型・C型肝炎などの感染症は、胎児の健康状態にも多大な影響を与える可能性があるため、初期段階で調べておくことが大切です。胎児と母体の血液が混じってしまう血液型不適合妊娠も、血液検査で発見できます。

超音波検査

超音波検査(エコー検査)で確認できるのは、子宮の状態や胎児の大きさなどです。

特に11週〜13週ごろの胎児のうなじには、NT(胎児項部透過像)と呼ばれるむくみがみられます。NTを超音波検査で計測することにより、21トリソミー(ダウン症候群)の可能性を検査できるでしょう。

しかし、NTは胎児の向きにもよって数値が変わるうえ、初期の胎児は循環機能も不安定でむくみが出やすいです。NTが生じる胎児は少なくなく、NTが計測されたからといって必ずしも21トリソミーとはいいきれません。

妊婦健診のスケジュールを紹介

妊娠期間は、妊娠初期・妊娠中期・妊娠後期の3つに分けられ、週数や健康状態により健診内容が変わります。

健診の回数は病院や健康状態にもよりますが、目安としては以下のとおりです。

  • 妊娠初期:(妊娠23週6日まで)4週に1回
  • 妊娠中期:(24週〜35週6日まで)2週間に1回
  • 妊娠後期:(妊娠36週以降)1週間に1回

胎児の成長に合わせ、経腟超音波検査から腹部超音波検査へ変更され、後期にはNSTを受け胎児の心拍や子宮収縮の有無を調べます。

妊婦健診の費用目安はどのくらい?

妊婦健診は保険適用外です。しかし、各自治体から補助券が発行されており、健診時に補助券を使用すると、自己負担額が抑えられます。補助券は、病院で妊娠が確認されてから受け取り可能なため、初診は全額自己負担です。

検査内容によって金額は変動しますが、1回の検査費用は約5000円〜1万5000円程度なので、初診の際は準備しておきましょう。

母子手帳交付と交付される補助券を活用

健診費用を抑えるには、補助券を活用することが大切です。初診後、胎児の確認が取れ次第、自治体から母子手帳と補助券をもらいましょう。

自治体によっては、母子手帳と補助券をもらう際には以下のような書類が必要な場合があります。

  • 妊娠届出書
  • 妊娠の診断を受けた医師もしくは助産師が分かる書類

補助券の金額は自治体によって異なり、補助券が余った場合でも現金には換えられません。

里帰り出産は健診費用が払い戻し

補助券は各自治体が発行しており、里帰り出産や何らかの理由で現住所とは違う自治体で健診を受ける際は、基本的に使用できません。現住所以外で妊婦健診を受けた場合は、各市区町村に請求して健診費用の払い戻しを行ってください。

しかし、病院によっては、ほかの自治体の補助券を使用できるよう、協力実施機関として契約を結んでいる場合もあります。あらかじめ役所や病院に補助券を使用できるか、問い合わせておくとよいでしょう。

補助券が足りない場合は自費

妊婦健診は、母体や胎児の健康状態によって回数が左右されます。補助券を使い切ってしまう場合もありますが、原則として補助券の追加発行はできません。補助券を使い切った場合、そのあとの診察料はすべて自己負担となってしまいます。

しかし、1年間を通して医療費が10万円以上の場合は、医療費控除を受けられるので、領収書を残しておくとよいでしょう。また、万が一妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病になってしまった場合、保険適用で治療が可能です。

出産前に赤ちゃんの病気を調べられる検査はある?

妊婦健診では、超音波検査や尿検査などで母体や胎児の健康状態を診ています。しかし、通常の妊婦健診だけでは分からない部分もあるため、以下のような検査も実施しています。

  • NIPT(新型出生前診断)
  • 羊水検査

上記の検査では、21トリソミー(ダウン症候群)や18トリソミー(エドワーズ症候群)などの染色体異常症を調べることができます。これらは必ず受けなければならない検査ではないので、希望する場合は医師に相談しましょう。

NIPT(新型出生前診断)|母体採血のみで検査

NIPTは、母体の採血のみで染色体異常がないかどうかの確率を調べられる非確定的検査です。

妊娠9週〜10 週頃以降で採血をし、21トリソミー(ダウン症候群)、18トリソミー(エドワーズ症候群)、13トリソミー(パトウ症候群)の染色体数的異常の検出を行います。

NIPTで検査できるのは上記3つの疾患であり、すべての疾患が分かるわけではありません。しかし、技術の向上により、今後さらに検出できる疾患が増える可能性もあります。

NIPTは採血のみで検査ができるので、母体・胎児双方に負担が少なく、流産や早産のリスクもありません。ただし、陽性反応が出た場合は、羊水検査や絨毛検査が必要です。

羊水検査|確定診断が可能

羊水検査は妊娠15週以降に羊水の中の細胞を調べ、染色体数的異常や遺伝子異常の有無を調べる確定的検査です。疾患の有無を確実に調べられますが、母体の腹部に注射針を刺して検査をするので、母体や胎児に負担がかかってしまうのがデメリットです。

1/300〜1/500 の確率で流産に至るリスクがあるため、専門的なトレーニングを受けた医師が検査を担当します。

まとめ

この記事では、妊娠初期検査の内容やスケジュール・費用をご紹介しました。妊婦健診は、安心して妊婦生活を送るうえでとても大切です。妊娠の可能性がある場合、まずは近くの産婦人科に行き、健診を受けましょう。

また、妊娠から出産までは、さまざまな検査を行い出費も増えるので、胎児の確認ができたらすぐに補助券と母子手帳の申請手続きを行ってください。

参考文献

・公益社団法人日本産婦人科学会 – 妊娠高血圧症候群

・公益社団法人日本産婦人科学会 – 産婦人科診療ガイドライン産科編2020

・公益社団法人日本産婦人科学会 – 日産婦誌59巻11号『妊婦健診』