/ 妊娠初期/

妊娠超初期に腰が痛くなるのはなぜ?受精や着床で起こる変化や腰痛対策方法をご紹介

妊娠に伴い、ホルモンのバランスの変化により腰痛が起こりやすくなります。

皆さまの中には、「妊娠が発覚してから腰が痛い」「妊娠中って湿布貼っても問題ないの?」といった悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、今回は、そのような悩みを持つ方のために、妊娠超初期の腰痛の原因や腰痛対策について解説いたします。

妊娠初期には体にさまざまな変化が起こります。

受精時期や着床時期に起こることも分かりやすくご紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。

妊娠超初期とは

妊娠超初期とはいつからいつまでなのか、性行為から何日で妊娠超初期になるのか解説いたします。

妊娠超初期とは

妊娠期間は、妊娠0〜13週を妊娠初期、妊娠14〜27週を妊娠中期、妊娠28週以降を妊娠後期と呼びます。

その中で、妊娠初期の中でも極めて早い時期のことを妊娠超初期といいます。

妊娠超初期はいつからいつまで?

妊娠超初期とは、妊娠2〜3週を指します。

妊娠前の最終月経日を妊娠0週0日目と呼び、妊娠が成立するのは妊娠3週目頃になります。

つまり、妊娠超初期は受精から着床までの時期ということです。

性行為から何日で妊娠超初期なの?

妊娠超初期は、性行為から約2週間後です。

そこから1週間後の妊娠3週目頃になると、妊娠超初期症状が表れる方もいます。

受精とは?

受精の時期や受精すると起こる変化をご紹介いたします。

受精とは

卵巣から排卵された卵子と精子が卵管膨大部で結びつくことを受精といいます。

その受精したものが受精卵であり、受精卵は細胞分裂をくり返しながら、約4~6日をかけて卵管から子宮に移動します。

受精するのはいつ?

受精するのは、最終月経日から約2週間後です。

つまり、妊娠2週目ということになります。

受精するとどうなるの?

受精すると、体の中でさまざまな変化が起こります。中でも、代表的な症状は以下のとおりです。

  • 眠気
  • 腰痛
  • 頭痛

しかし、これらの症状は生理前にも起こりうる症状のため、判別は難しいと言われています。

着床とは

着床の時期や着床すると起こる変化をご紹介いたします。

着床とは

着床とは、子宮内に到達した受精卵が1週間〜10日ほどかけて、子宮内膜に入り込むことです。子宮内膜は受精卵が着床できるように分厚くなっています。

着床するのはいつ?

受精卵ができてから1週間〜10日ほどで着床が完了します。

つまり、妊娠3週目に着床ということになります。

着床するとどうなるの?

着床すると、以下のような症状が起こります。

  • 腰痛
  • おりものの量が増える
  • 着床出血
  • 基礎体温が高い
  • 月経が来ない

なかでも妊娠の決定的な症状としてよく挙げられるのは「生理が来ない」ということです。

体調に異変が起きているだけではなく、生理が予定日よりも遅れているという方は妊娠検査薬で確認してみることをおすすめいたします。

着床時期に腰が痛くなるのはなぜ?

着床時期には、着床腰痛という言葉があるほど、腰痛を起こす方が多くいます。

腰全体が痛い方もいれば、片側だけ痛いという方、なんだか重いと感じる方もいれば、ヘルニアのような強い痛みを伴う方もおり、人によって痛みの度合いや痛い箇所はさまざまです。

着床時期に腰痛が起こる原因は、2つあります。

1つ目は、着床すると受精卵が成長することにより、子宮内膜が変化するためです。

2つ目は、着床すると、出産に備えて骨盤の周りを柔らかくするリラキシンというホルモンが分泌されるためです。

妊娠超初期の腰痛対策方法

妊娠超初期の代表的な症状として知られる腰痛の対策方法をご紹介いたします。

腰や体を冷やさない

体を温めると、血液の流れが良くなります。

そのため、痛み改善が見込めます。

お風呂で温かい湯船にゆっくり浸かったり、温かい飲み物や食べ物を食べたり、腹巻きやカイロ、蒸しタオルで腰を温めるなど、体を冷やさないように工夫をしましょう。

適度な運動をする

適度な運動をすることは、血液の循環を良くしたり、筋肉の緊張をほぐし、痛みを和らげてくれるでしょう。

ストレッチやウォーキングのほかに、マタニティスイミングやマタニティヨガなどの妊婦さんに特化した運動を行うのもおすすめです。

ただし、激しい運動は流産のリスクを高めるため、気を付けてください。

整体院・接骨院に相談する

整体院・接骨院には、妊婦さんに特化したメニューもあり、腰痛改善におすすめです。

それぞれの妊婦さんの症状に合わせたメニューを用意してくれるのも特徴です。

ただし、妊娠中であることを伝え、強い刺激のあるマッサージは行わないようにしましょう。

骨盤ベルトを使用する

骨盤ベルトは骨盤を締めて、上半身を支えてくれるため、腰痛の改善になります。

骨盤ベルトは妊娠超初期だけでなく、妊娠中のどの期間も、さらには産後に骨盤を元の位置に戻す働きもあり、長期間活躍するため、妊娠超初期に腰痛の症状が表れたら、購入してみてはいかがでしょうか。

妊娠中に湿布を使用しても大丈夫?

妊娠中に湿布を使用したい際は、一度病院に相談しましょう。

湿布には、NSAIDs(エヌセイズ)という成分が含まれているものがあります。

NSAIDsは炎症や鎮痛をやわらげる効果がありますが、妊婦さんには以下のような症状を引き起こす原因となりかねません

  • 胎児動脈管早期収縮
  • 羊水過少症

また、湿布だけでなく、塗り薬にもNSAIDsが含まれることがあるため、ご注意ください。

胎児動脈早期収縮

胎児は肺呼吸を開始していないため、心臓から肺を経由しなくとも全身に血液を送る動脈管という血管が備わっています。

胎児は生まれたと同時に肺呼吸できるようになるため、出生後は動脈管が閉じます。

しかし、出生前に閉じてしまうと、肺への血液が増加し、胎児の心臓や肺に負担がかかり、子宮内胎児死亡のリスクが高くなってしまうのです。

羊水過少症

羊水過少症になると、子宮と胎児の間にゆとりがなくなり、胎児が子宮に圧迫されてしまいます。

そして胎児が子宮に圧迫され続けると、以下のような症状が起こります。

  • 肺低形成
  • 腎機能障害
  • 手足の奇形

肺低形成

子宮に圧迫されると、肺が十分に成長できずに肺低形成を引き起こすことがあります。

肺低形成は、出生後に重度な呼吸障害を起こすリスクがあります。

腎機能障害

腎臓は血液をろ過して老廃物や余分な塩分を体外に排出する働きがあります。

腎機能障害になると、老廃物がろ過できず、以下のような症状が起こります。

  • 手足のむくみ
  • 貧血
  • 動機
  • 息苦しさ
  • 頻尿
  • 吐き気

手足の奇形

子宮に圧迫されると、胎児の手足や関節が縮こまり、奇形の原因となる可能性があります。

妊娠したかもしれないと思ったら

妊娠超初期症状に当てはまり、妊娠したかもしれないと思ったら、どうすればよいか解説いたします。

妊娠検査薬を使用するタイミング

妊娠したかもしれないと思ったら、まず妊娠検査薬を試す方が多いでしょう。

しかし、妊娠検査薬は使用する時期を間違えると、正しい結果は出ません。

妊娠検査薬は、生理予定日から1週間後を目安に使用しましょう。

産婦人科を受診するタイミング

産婦人科に行くタイミングは早すぎても遅すぎてもいけません。

というのも、早く受診しても胎嚢や心拍が確認できず、正常な妊娠か判断できないためです。

妊娠検査薬で陽性が出てから、産婦人科を受診しましょう。

まとめ

妊娠超初期と呼ばれる妊娠2〜3週目には、体にさまざまな変化が起こります。

受精時期には眠気・腰痛・頭痛、着床時期には腰痛・おりものの量の変化・着床出血・基礎体温の変化・月経が来ないといった症状がみられます。

中でも、腰痛は対策によって改善できる可能性がありますが、湿布や鎮痛剤には妊婦さんに悪影響となるNSAIDsが含まれる可能性があるため、使用する前に病院で相談しましょう。

参考資料

・公益社団法人日本産婦人科医会ー5.<産科一般超音波検査・初期編> 正常所見4-7週

・厚生労働省医政局経済課ー湿布薬の保険適用継続についての要望