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pmsと妊娠超初期症状の見分け方!思い込みを防ぐポイントご紹介

pmsと妊娠超初期は症状が似ているため「この症状がどちらなのかはっきり知りたい!」という方も多いでしょう。

そこで本記事では、pmsと妊娠超初期ついての基礎知識から両者の見分け方ポイントまで、詳しくご紹介します。

気になる疑問を解決するために、ぜひ参考にしてみてください。

pmsについて知っておきたいこと

まずは、pmsについての基本的な情報をお伝えします。

pmsの症状はいつからいつまで?

pmsの症状に悩まされる年代は、生理が始まる10代から閉経する50代までが一般的とされています。

年代によって症状の度合いに変化がある方もいます。

症状の程度にはそれぞれ個人差があり、頭痛や腹痛など肉体的な症状のみ、精神的な症状のみ、また、両方の症状に悩まされる方もいます。

症状は、生理前に表れて、生理がはじまると軽くなったりまったく感じなくなるケースが多いです。

pmsの診断基準とは?

米国産婦人科学会が定めるpmsの診断基準は以下の通りです。

過去3回の連続した月経周期で、月経開始前の5日間に以下の精神症状と身体症状のうち1つ以上が表れた場合はpmsと診断される。
精神症状身体症状
抑うつ抑えがたい怒りイライラ混乱不安感社会からの引きこもり腹部の張り乳房の痛み頭痛むくみ関節痛・筋肉痛体重増加

条件

・月経開始から4日間以内に消え、月経周期13日目までは表れないこと

・症状が薬物・アルコール・薬物療法・ホルモン摂取の影響ではないこと

・2周期連続で症状が表れること

・社会的・学問的・経済的な行動と能力に障害が及んでいること

引用:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jshowaunivsoc/77/4/77_360/_pdf/-char/ja

妊娠超初期症状とは?

妊娠超初期の期間や具体的な症状をpmsと比べてみましょう。

妊娠超初期はいつからいつまで?

妊娠0週から3週までが「妊娠超初期」です。

医学的な用語としては使用されていませんが、妊娠初期以前にもなんらかの症状が表れるために用いられるようになりました。

名前だけ聞くとすでに妊娠が成立している印象ですが、実際に妊娠が成立するのは、子宮内に受精卵が入る3週目くらいです。

つまり、妊娠超初期とは妊娠前の最終月経から妊娠が成立するまでの期間で、妊娠検査薬でもまだ反応が出ない時期のことを指します。

pmsと似ている症状

pmsと妊娠超初期の症状で、似ているものをピックアップしました。

下腹部痛

妊娠をすると子宮の収縮が繰り返され、子宮が大きくなります。

そのため、腹部に張りを感じたり生理痛のような下腹部の痛みが症状として表れます。

生理前はホルモンバランスが乱れて胃腸の動きが弱くなりがちで、下腹部の張りや痛みを感じる場合もあります。

腰痛

妊娠後は、赤ちゃんが産道をとおる準備が始まるため、骨盤周りを緩める働きがあるホルモン「リラキシン」が体内で分泌されます。

その結果、骨盤周りの筋肉に負担がかかって不安定になり、pmsのように腰にズンと重みがかかるような痛みを感じます。

これは、日常的に分泌されるホルモンではなく、妊娠3週目くらいから分泌が始まるため、妊娠超初期から初期にかけて症状が表れるケースが多いです。

胸の張り

妊娠超初期には、胸の張りが気になり始めます。

これは体内で母乳を作り出すためのホルモンの分泌が盛んになるからです。

pmsも、同じような症状が出る場合があります。

どちらも黄体ホルモンの影響ですが、妊娠超初期の場合は、次の月経予定日を過ぎても胸の張りが続きます。

めまい・立ちくらみ

pmsや妊娠によるホルモンバランスの変化により、自律神経の乱れや貧血などを引き起こす可能性があります。

それによって起こる症状が、めまいや立ちくらみです。

妊娠超初期の場合は転ぶ心配があるため、症状が出たら無理をせず、可能であれば横になった方が良いでしょう。

イライラ・不安感

pmsのイライラは、女性であれば誰しも一度は経験があるでしょうが、妊娠超初期にも表れる症状です。

これは肉体的な症状と同様、ホルモンバランスの変化によって引き起こされます。

自分なりの気分転換の方法をみつけてリラックスをするのが一番の対処法です。

食欲減退・増進

pmsでは、普段は好んで食べない甘いものを欲したり、反対に食欲がなくなるなど味覚に変化が表れる場合があります。

妊娠超初期も、ホルモンバランスの影響で胃腸が弱り、食欲がなくなる方も多いです。

また反対に、それらの影響を受けることなく、食欲が増すケースもあります。

pmsと妊娠初期症状の違いを見分けるキーワード

では、似ている症状を見分けるにはどうすればいいのでしょうか?

そのポイントをキーワード別に説明します。

基礎体温

pmsと妊娠超初期を比べて明らかな違いが出るのが、基礎体温です。

生理が始まると、女性ホルモンの一種であるエストロゲンとプロゲステロンの分泌量が減少することで体温が下がり、そこから約2週間は低体温のままとなります。

妊娠超初期には、通常より0.3〜0.5度ほど体温が高くなります。

一般的に基礎体温は、排卵日から高体温期に入り、生理が始まると低体温期に入ります。

排卵日から2週間過ぎても生理が始まらず高体温期が継続し、その後もさらに続く場合は、妊娠超初期の可能性が高いと言えるでしょう。

おりもの

生理前になると女性ホルモンの分泌量が減り、それにつれておりものの量も減ります。

妊娠超初期の場合、女性ホルモンの分泌は通常どおり続くので、おりものの量が減ることはなく、普段より増える場合もあります。

量だけでなく、おりものの形状にも注目です。

生理前は白濁して粘り気が強く、時には経血が混ざって茶色っぽいおりものが出ることもあります。

妊娠超初期のおりものは、粘り気がないサラッとした形状が特徴です。

色は、着床出血によってpms時のおりものと同じようになることがあり、臭いにもさほど差はありません。

他の症状が表れたり、高体温期が続いたりすると、妊娠超初期の可能性が高いと考えられます。

着床出血

妊娠超初期も、生理と同じく出血することがあります。

これは着床出血と言って、着床が完了した際にみられる症状です。

生理の出血は濃い赤色で量が多く、ときにはドロッとしたかたまりが出ることがありますが、着床出血はピンクや薄い茶色の出血がおりものに混ざる程度の量で、少量なのが特徴です。

生理時の出血との違いを感じたら、妊娠の可能性も考えられます。

ただし、生理が遅れている可能性もあるので、異変を感じたら婦人科を受診してみましょう。

妊娠検査薬

pmsの症状があるにもかかわらず生理が来ない時は、市販の妊娠検査薬で確かめる方法もあります。

ただし、検査薬を使用する時期には注意が必要です。

妊娠検査薬は、受精卵の着床後に分泌されるホルモンに反応して結果が出ます。

このホルモンが尿に混ざるのは、次回生理予定日の数日前で、予定日前後はまだ少ない分泌量なので判定の確実性に欠けます。

次の生理予定日の1週間後あたりを目安としましょう。

もしかして妊娠?という思い込みを防ぐためにできること

pmsと妊娠超初期の症状を区別する方法もあります。

基礎体温を測る

pmsと妊娠超初期の症状を区別するうえで一番わかりやすいのが基礎体温です。

習慣的に記録しておけば、自身の基礎体温の変化を把握できるので、おのずと区別もつきやすくなります。

生理が始まってから約2週間が「低体温期」であり、排卵日から約2週間が「高体温期」です。

高温期がずっと続くようであれば、妊娠超初期のせいかもしれません。

ただし、妊娠したいという焦りからホルモンバランスが乱れ、体温が高くなるケースも考えられるので、100%妊娠しているとは限らないことは理解しておきましょう。

出血の違いを確認する

pms時と妊娠超初期は、出血にも違いがあります。

出血の時期には差がないため、色や量などの違いで確認してください。

まずは出血の色ですが、生理の場合は濃いめの赤が多く、妊娠超初期の着床出血の場合はピンクや茶色っぽいのが一般的です。

出血の量については個人差があるものの、生理時の方が多く血の塊が出ることもあり、期間も長いです。

一方、着床出血の場合は、最長でも4日で終わります。

また、pmsの場合は、ズシリと重い腹痛や腰痛を伴いますが、妊娠超初期の場合は生理痛よりも軽く、腹部の奥がチクっと痛む程度で済みます。

出血以外の症状しかり、いつものpmsと変わらない症状かどうかもポイントです。

まとめ

今回はpmsと妊娠超初期の具体的な症状や見分け方についてお伝えしました。

この2つは非常によく似た症状なので、妊娠をしたのでは?といった期待、また、予期せぬ妊娠の思い込みの原因になってしまうこともあります。

ご自身の体調の変化を知るうえでも役立つので、ぜひ、こちらの記事でご紹介した見分け方を参考にしてみてください。