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尿をかけすぎた妊娠検査薬はどうなる?偽陰性や偽陽性の原因とは

妊娠検査薬は、尿をかけるだけで簡単に検査できるとはいっても、初めて使うときはうまくいかないこともあると思います。尿を決められた量にするのは意外と難しいかもしれません。

しかし妊娠検査薬にかける尿の量は多すぎても、少なすぎてもいけません。

そこで今回は、妊娠検査薬に規定以上の尿をかけるとどうなるのか、どのように判断すれば良いのかについて解説します。偽陰性や偽陽性となってしまう原因についても解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

尿をかけすぎた妊娠検査薬はどうなる?

妊娠検査薬は、スティック状の物が多いのではないでしょうか。このタイプは、棒の先の方に尿をかけます。しかしかけすぎてしまうと、判定エリアに尿が流れ込み、判定がうまく行かなくなってしまいます。それでは尿をかけすぎるとどうなるのかを具体的にご紹介します。

説明書には、「◯秒かける」「◯秒浸す」など尿をかける適切な時間が書いてあるので、確認してから使いましょう。

正しい結果が出ない

尿をかけすぎてしまったら、正しい検査結果は出ないことが多いと思ったほうがいいでしょう。本当は陰性なのに陽性と出たり、あるいは陽性なのに陰性と出たりすることもありえます。

検査薬は決められた量の尿の中から、hCGの量を測定しているので、かけ過ぎはよくないのです。

また、尿が判定エリアに流れ込み、判定窓に出る結果が見えにくくなることもあります。その場合は、もう一度検査し直したほうがいいでしょう。

終了窓に線が出てこない

尿をかけて決められた時間が経つと、終了窓に線が出てくるので、そこで検査が終わったことがわかります。

しかし尿をかけすぎた場合は、決められた時間が経っても一向に線がでてこないなど、結果がわからなくなります。待ち続けても正しい結果は得られないので、もう一度検査してみましょう。

判定窓の線が薄いときはどう判断する?

判定窓で出た線が薄かったら、判断に困りますよね。線が薄い原因はhCGの量が少なかったからかもしれません。

検査をしてから10分以内で、終了窓にくっきり線が出ている場合は、判定窓の線が薄くても陽性の可能性はあります。

念の為、3日ほど時間を置いてから、なるべく朝一番の尿で検査をしてみましょう。

尿をかけすぎてしまったら

初めて妊娠検査薬を使うときは、尿をうまくかけられず、少なかったりかけすぎたりしてしまうこともあると思います。

かけすぎてしまったと思ったら、もう一度検査し直すことをおすすめします。

もう一度検査するといっても、時間を置かずに検査してはいけません。

なぜなら、hCGの量が少なくなっており、また正しい結果が出ないかもしれないからです。おすすめは、次の朝一番の尿で検査することです。

かけすぎたものは捨てる

まずは、尿をかけすぎてしまったら捨てるしかありません。まれに尿をかけてから数十分後に、判定窓に線が浮かび上がってくることがあります。

この線の正体は「蒸発線」と呼ばれるものです。

蒸発線は、検査薬にかかった尿が蒸発するときに出てくるもので、陽性ではありません。陽性だと勘違いしやすいので注意しましょう。

尿が判定窓にかかってしまったら

少量であれば、尿が判定窓にかかっても正確な結果が出ます。

しかし大量にかかってしまった場合は、正確な結果が出ない可能性が高まるので、もう一度検査し直したほうがいい場合もあります。

もう一度検査しなおす

新しい検査薬でもう一度検査することが正確な結果への近道となります。妊娠検査薬の結果は、正しく使った場合のみ、信憑性があると言えます。

尿をかけるのが難しい場合は、紙コップに採尿し、検査薬を浸す方法だと尿量を調整しやすいのでおすすめです。

妊娠検査薬で失敗しないようにするには

妊娠検査薬で失敗しないようにするには下記のとおりです。

  • 使用期限が切れていないかチェック
  • 説明書をよく読んでから使う
  • とくに尿をかける量や時間に気をつける
  • 尿をかけたら水平な場所に置く
  • 判定時間を待つ

検査するタイミング

妊娠しているかどうかは、早く知りたいものです。しかしいつでも検査していいというわけではないのです。

普通の妊娠検査薬は、最短で生理の予定日を1週間過ぎてから使えます。

もっと早く知りたいという方は、早期妊娠検査薬を試してみるという方法もあります。早期妊娠検査薬は、生理予定日の当日から検査できます。

また朝一の尿は濃度が濃いため、より正確な結果が出やすくなります。

尿をかける適切な時間

尿をかける適切な時間は、それぞれの商品によって違います。そのため使う前は必ず説明書を確認してみましょう。

また、うまく尿をかける自信がない方は、紙コップに尿を入れて検査薬を浸す方法がおすすめします。

陰性になる要因

それでは、陰性になる要因としてはどんなことが考えられるでしょうか。

もちろん検査薬の使用期限が切れていたり、使い方が間違っていたりすると、陽性でも陰性という結果になる可能性があります。

検査する時期が早かった

陰性となったのは、検査する時期が早かったことが考えられます。これをフライング検査と言いますが、早く検査をしたり、生理不順や生理周期を勘違いしてしまったりして、検査する時期が早いと、hCGの量が不十分で、実際には妊娠していても陰性となることもあります。

尿の濃度が薄い

大量に飲み物を飲んだ後などは、尿の濃度が薄まります。そうなると正しい結果が出ないことが多いため、出来るだけ朝起きてから一番の尿で検査するのがおすすめです。

双子を妊娠している可能性

生理が来ないので検査薬を試したけど陰性、産婦人科を受診してみたら、双子の妊娠だったということもあります。

ではなぜ妊娠しているのに、陰性になったのでしょうか。

その理由は、双子を妊娠するとhCGの量が通常よりも多くなる場合があるからです。妊娠検査薬が陽性反応を出すhCGの量を上回ってしまい、正しい結果が出せなくなってしまうのです。

しかし双子を妊娠しているとすべて陰性になるというわけではなく、普通通りに陽性になることもあります。

胞状奇胎の可能性

受精卵が着床すると、受精卵は法が細胞と絨毛細胞にわかれて胎児へと変化していきます。

しかし胞状奇胎の場合は、この絨毛細胞が子宮内を埋めつくすほど増えてしまうのです。そのためこのときも、双子妊娠と同じようにhCGの量が多くなり、陰性という結果がでることがあります。胞状奇胎の診断は、エコー検査などでわかります。

陽性なのに生理が来た場合に考えられること

妊娠検査薬は精度が高いとはいえ、陽性判定が出てもさまざまな理由で、のちに生理が来ることもあります。この場合の考えられる理由について解説します。

着床出血

着床出血は、着床したことによって出血することを言います。着床出血の量は人によって異なるため、生理の時と同じくらいの血が出た場合は、生理と勘違いする方が多くいらっしゃいます。

尿中のタンパクや糖の濃度が高い

尿中にタンパクや糖が多く含まれていると、陽性が出ることがあります。この場合は妊娠していないため生理が来ます。

不妊治療のホルモン剤の影響

不妊治療でhCG注射を打つと、一定期間、hCGは体の内に残るため、陽性という結果になることがあります。

化学流産の可能性

化学流産とは、受精卵が子宮内に着床したものの、なんらかの原因で流産してしまうことをいいます。妊娠が継続していれば、妊娠5週目頃になると超音波検査で胎嚢が確認できるようになります。

しかしこの時胎嚢が確認できなければ、化学流産の可能性が高いとされます。

まとめ

尿をかけすぎてしまったら、正しい結果が出ないことがあります。そのため初めて検査するときなど不安な場合は、コップに入れて検査薬を浸すようにすると、尿の量が調整しやすいのでおすすめです。

かけすぎてしまった場合は、念のため、もう一度検査し直してみましょう。また陽性反応があっても、正常妊娠なのかは妊娠検査薬では判断できません。早めに産婦人科を受診することをおすすめします。

参考文献

・国立成育医療研究センター – 妊娠と妊娠糖尿病

・ロート製薬商品情報 – 妊娠検査薬