/ 妊娠したかも?/

着床したら、何日で陽性反応が出るの?妊娠検査薬はいつから使える?

妊娠を心待ちにしていると、「早く検査で陽性か知りたい」と思う方も多くいらっしゃるでしょう。中には「着床出血がある人もいるって聞いたけど、着床してすぐに妊娠検査薬で陽性になるの?」と疑問を持っている人もいるかと思います。この記事では、着床したら何日で陽性になるのか、着床してすぐに妊娠検査薬は反応するのかについて、わかりやすく解説します。

着床後すぐに妊娠を知る方法

着床後すぐに妊娠を知る方法として妊娠検査薬があります。ここでは、妊娠検査薬が陽性になる仕組みと、早期妊娠検査薬の特徴について解説します。

妊娠検査薬が陽性になる仕組み

妊娠検査薬は、女性が妊娠しているかを判断するために使用します。妊娠初期に体内で産生されるヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)を検出します。尿中にhCGが存在すれば、テストラインを浮き出す反応が起こり、陽性という結果が出るのです。

早期妊娠検査薬とは

早期妊娠検査薬は、微量なhCGでも検出できるよう設計されています。妊娠検査薬と比べると種類が少ないため、選択肢があまりありません。

また、体外診断用医薬品なので、購入時に薬剤師による説明と指導が義務付けられています。

1 妊娠検査薬との違い

妊娠検査薬との違いは、使用できる時期と精度にあります。

一般妊娠検査薬のhCG濃度は、多くが50mIU/mLで反応するように作られているのに対し、早期妊娠検査薬のhCG濃度は、その半分の25mIU/mLで反応するように作られています。

2 検査が可能な時期

早期妊娠検査薬は、生理予定日の1週間前から使用が可能です。妊娠検査薬は、生理予定日1週間後から使用が可能です。

着床は、受精卵が子宮の内膜に固定され、成長を始める時期のことです。受精卵は卵管を通って子宮に運ばれ、約12日後に子宮内膜に着床します。着床が成功すると、受精卵はhCGの分泌を開始します。早期妊娠検査薬は、比較的着床後すぐに検査が可能です。

3 早期妊娠検査薬の確率

検査薬の精度は100%ではありません。一般的に、正確性は97%から99%とされています。また、検査のタイミングや使い方によっても結果は変わります。周期の遅れから1週間以上経過した後の検査が一番確実とされています。

妊娠検査薬で正しい結果を出すために

妊娠検査薬は高い精度の検査ですが、100%ではありません。ここでは、妊娠の可能性があるのに陰性になる場合や、妊娠の可能性がないのに陽性になる場合について解説します。

妊娠の可能性があるのに陽性にならない理由

妊娠が成立すると、hCGの分泌が始まりますが、検出可能なレベルになるには妊娠後約2週間程度必要です。したがって、妊娠初期に検査を行った場合、hCGの分泌量がまだ少なく、陰性となることがあります。

また、双子の妊娠の場合、逆にhCGの分泌があがり、陰性になることもあります。

検査薬の誤った使い方や、お水をたくさん飲みすぎて尿が薄い場合でも、正確な結果が出ない可能性があります。

妊娠の可能性がないのに陽性になる理由

妊娠以外にもhCGが体内に増加し、陽性反応を引き起こす可能性があります。

例えば、一部の腫瘍や疾患、更年期障害、ホルモン補充療法などです。

また、検査薬自体の使用方法の誤りや保存状態の問題、期限切れの製品を使用した場合も誤った結果になる可能性があります。

検査薬の正しい使い方

妊娠検査薬は正しく使うことが大前提です。以下に挙げる採取方法、検査方法や、蒸発線、フライング検査に注意してください。

尿の採取方法

妊娠検査薬によって測定の方法が異なりますが、コップなどの容器に尿を入れて検査薬をつける方法と、検査薬に直接尿をかける方法があります。容器は乾いた清潔なものを使用しましょう。

1採取したばかりの尿を使う

採尿して時間が経過すると、尿内に雑菌が繁殖することで、正しい結果が得られなくなります。

適切な尿量で検査する

尿が少なすぎると判定ラインまで届かず、正しい結果が出ない可能性があります。妊娠検査薬の説明書をよく読み、適切な量で測定しましょう。

 

適切な時間内に検査する

検査薬により、10分以内に判定するなどの判定可能時間が設けられています。時間が経過しすぎると、判定窓の線が消えることがあります。

 2 フライング検査

フライング検査とは、推奨される日付より早い段階で妊娠検査薬を使うことです。通常、妊娠検査薬は最終的な月経開始予定日を過ぎてから利用することが推奨されています。フライングで検査することで、実際には妊娠しているにも関わらず、妊娠検査薬が陰性を示す場合があります。そのため、検査結果はあくまで参考程度に留め、正確な結果は、病院へ行くことをお勧めします。

 3蒸発線

妊娠検査薬を使用した後、時間が経つと「蒸発線」と呼ばれるものが出現することがあります。これは、実際は妊娠していないのに、検査薬上に2番目の薄い線が表示され、一見妊娠しているかのように見える現象です。検査薬の反応部分に尿が乾くと、薄い線が見えることがあるからです。

そのため、妊娠検査薬を用いる際は、結果を読み取るタイミングを守ることが重要です。パッケージの指示にしたがって、適切な時間内に結果を確認するようにしましょう。

正常妊娠以外で陽性になる場合

正常な妊娠以外でも疾患などで妊娠検査薬の結果が陽性になることがあります。注意したいのが、異所性妊娠、胞状奇胎、化学流産、hCG産生腫瘍やホルモン剤の影響です。

異所性妊娠

異所性妊娠とは、受精卵が子宮内ではなく、別の場所(通常は卵管)に着床して発育する状態を指します。異所性妊娠でもhCGは生成されるので、妊娠検査薬は陽性を示すことがあります。

胞状奇胎

胞状奇胎は受精が異常に進行した病状で、hCGを大量に分泌します。しかし、胞状奇胎は正常な妊娠と異なり、胎児が育つことはありません。

化学流産

化学流産とは、受精後、胎嚢が形成される前に胚が自然に排出される現象です。多くの場合は受精卵が子宮内膜に着床した直後、つまり妊娠5週以内に起こります。この場合、妊娠超初期段階の妊娠検査で陽性判定にも関わらず、妊娠が終了してしまいます。妊娠超初期が確認されることが多くなった現代、この化学流産も増えていると言われています

hCG産生腫瘍

hCGを生産する疾患として、卵巣がんと子宮頸がんがあります。卵巣がんの一部はhCGを産生し、子宮頸がんもhCGの上昇を引き起こすことがあります。これらの疾患は細胞が異常に増殖し、hCGを大量に産生させるので、妊娠検査薬で陽性になることがあります。

ホルモン剤の影響

不妊治療におけるホルモン剤の多くに、hCGが含まれている場合があります。

そのため、不妊治療後すぐに妊娠検査を行うと、まだホルモン剤が体内に残っているために、本来なら陰性であるべき検査結果が陽性として出ることがあります。

まとめ

この記事では、「着床したら何日で陽性になるのか」「着床してすぐに妊娠検査薬は使えるのか」など、妊娠検査薬の使用方法や注意点について解説しました。着床出血かもと思ったら、妊娠したかすぐに知りたいですよね。早期妊娠検査薬ですぐに検査は可能ですが、フライング検査や蒸発線に気をつけて、検査は正しい方法で行いましょう。また、陰性・陽性にかかわらず、気になる症状がある場合は、必ず医師に相談するようにしてください。