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着床が開始したらどうなる?気になる症状と妊娠初期に気を付けることとは

着床が開始すると、妊娠の重要な段階に入ります。

身体は妊娠に向けてさまざまな変化を始めるのです。

胚が子宮内膜にしっかりと付着し、成長を始めることで、妊娠が確定的なものとなります。お母さんとのつながりが確立されることで、赤ちゃんの成長が進んでいくでしょう。

今回は、着床後に起こる身体の変化や妊娠の進行について解説します。

着床時に起こり得る症状とは

実際に着床したかを知るためにはどのようなことに注視すべきでしょうか。

こちらでは、具体的に着床時に起こり得る症状について挙げていきます。

着床時に起こり得るものであり、妊娠の兆候として考えられます。

しかし、症状があったからといって、必ずしも妊娠を確定するものではありません。

症状の現れ方や強さは個人によって異なります。

生理がこない

 着床が成功すると、通常の月経周期における生理が遅れることがあります。

これは妊娠の兆候として考えられます。

出血がある

着床時には、一部の女性が軽い出血やスポッティング(斑点状の出血)を経験することがあります。

これは着床出血と呼ばれ、受精卵が子宮内膜に着床する際に起こる場合があります。

発熱する

受精卵が着床すると、体温が通常よりも高くなることがあります。

これは排卵後に黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が増え、子宮内膜が妊娠に適した状態になるためです。

基礎体温が高いまま続くこともあります。

通常、生理周期では体温が低下しますが、着床が起こると高体温が維持されます。

この高体温期が2週間以上続く場合、妊娠の可能性があるため、妊娠検査薬を使用して確認するのがおすすめです。

下腹部の痛み

受精卵が着床する時期に、一部の方がお腹のチクチクとした痛みを感じることがあります。

一般的には、受精卵の大きさが小さく、着床時に痛みを感じることはありません。

しかし受精卵が子宮内膜にのめり込む際に、わずかな出血が生じることがあり、これによって痛みが感じられる場合もあるでしょう。

実際のところ受精卵の着床自体による痛みはほとんどなく、痛みを感じる原因は子宮の収縮や筋肉の動きに関連していると考えられています。

受精卵の着床時期には、ホルモンの変化によって子宮が収縮しやすくなり、これが痛みを引き起こす可能性があります。

腰痛

性行為後に受精が成立すると、一部の方は腰痛を感じやすくなることがあります。

これは女性ホルモンのバランスの変化による影響です。

受精が起こると、身体の中でさまざまな変化が生じます。受精卵が着床するために、子宮内膜は厚く柔らかくなります。

この変化によって、腰痛を感じることがあるのです。

子宮内膜の状態が変わることで、周囲の組織や筋肉にも影響が及び、腰部に痛みや不快感が現れる場合があります。

生理と着床出血の違いとは

生理と着床出血は、出血の特徴においていくつかの違いがあります。

以下にそれぞれの違いを説明します。

出血の期間

生理の出血は通常、数日から1週間程度続きます。

一方で、着床出血はわずかな期間であることが多いので、一般的には数時間から2日程度の短い期間で終わります。

血の色

生理の出血は鮮血や暗赤色の血液が一般的です。

一方で、着床出血は淡いピンクや明るい茶色の血液が見られることがあります。

色が薄く、鮮やかさに欠けるのが特徴です。

出血量

生理の出血では、比較的多量の出血がみられます。

一方で、着床出血は出血量が少なく、スポッティング(斑点状の出血)や軽い出血として現れることが一般的です。

これらの特徴は一般的な傾向ですが、個人によって異なる場合もあります。

また、生理と着床出血の出血特徴だけで妊娠を確定することは難しい場合もあります。

妊娠を疑う場合や出血に不安を感じる場合は、医療専門家に相談するのがおすすめです。

医師や助産師は適切な検査や診断を通じて、妊娠の有無や出血の原因を確認することができます。

受精から着床までに気を付けること

受精から着床までの期間は胚の成長や着床のために重要な時期です。

妊娠を考えている場合は、医療専門家のアドバイスを受けながら適切なケアを行うことが重要となります。

こちらでは受精から着床までに気を付けるべきことをいくつか挙げます。

飲酒・喫煙は控える

飲酒や喫煙は受精卵や胚の発育に悪影響を及ぼすことが知られています。

生まれてくる赤ちゃんに障害があったり、出産時に予期せぬトラブルを招いたりする恐れがあります。

妊娠を計画している場合や妊娠の可能性がある場合は、飲酒や喫煙を控えることが大切です。

身体を冷やさない

着床のためには、温かい環境を保つことが大切です。

特に冷たい床や冷たい物に直接座ることはなるべく避けるようにしてください。

冷たい飲み物は、可能な限り常温に戻してから飲むようにしましょう。

暖かい衣服やブランケットを使用し、身体を冷やさないようにご注意ください。

葉酸を摂取する

葉酸は妊娠初期の赤ちゃんの発育に重要な栄養素です。

受精から着床までの間に、葉酸を摂取することが推奨されています。

葉酸は主に緑黄色野菜やレバー、豆類などに多く含まれています。

妊娠を計画している場合は、医師や助産師に相談して葉酸のサプリメントを検討することもおすすめです。

妊娠しているか不明な方がやるべきこと

自分が妊娠しているかどうかというのは、容易に分かるものではありません。

心当たりがあるにもかかわらず、検査をしない状態にしたままにしておくのはさまざまなリスクがあります。

こちらでは、妊娠しているか不明な場合にやるべきことを解説します。

妊娠検査薬を使用する

妊娠を疑っている場合は、市販の妊娠検査薬を使用して自宅で妊娠の有無を確認することができます。検査薬の使用方法に従って適切に行い、結果を確認してください。

ただし、妊娠初期ではまだ十分なhCG(人間絨毛性ゴナドトロピン)ホルモンが分泌されていない可能性があるため、初回の検査で陰性の結果が出ても数日から1週間後に再度検査することが推奨されています。

病院を受診する

妊娠の確認や妊娠初期のケアを受けるためには、産婦人科などの医療機関を受診することが重要です。

医師や助産師との相談を通じて、適切なケアや検査を受けることができます。

初期の妊娠は赤ちゃんの発育や妊婦さんの健康にとって重要な時期であり、定期的な健診や必要な検査を受けることが推奨されます。

妊娠していることを想定して行動する

妊娠の可能性がある場合はたとえ検査結果が出ていない時期であっても、お腹に赤ちゃんがいることを想定し、健康的な生活習慣を維持することが重要です。

飲酒や喫煙を控え、栄養バランスの取れた食事を心掛けるなど、妊娠していることを想定して行動するようにしましょう。

また、特に妊娠初期では過度な身体活動や腹部への衝撃を避けるようにし、安全な環境を整えることも重要です。

まとめ

着床が開始すると、身体にはさまざまな変化や異変が現れます。

これは、着床が成功し、妊娠が進行している可能性があるためです。

着床が開始した時点では、妊娠の確定や胎児の健康状態に関しては確証が得られません。

妊娠の可能性を感じたら慎重な行動を取り、専門家の指導を受けることが重要です。

自分自身の体の変化に敏感になりながら、健康な妊娠のための適切なケアを心掛けましょう。

参考文献

・厚生労働省-妊娠中・産後の症状等に対して考えられる借置例

・日本スポーツ振興センター-月経について