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妊娠の経過が知りたい!超初期から後期までの流れや注意点を解説

妊娠が分かると、妊娠関連の情報をスマホやパソコンで検索し続けてしまう方は少なくありません。妊娠中の不安を軽減させるために、妊娠から出産までの経過をチェックしてはいかがでしょうか?

本記事では、妊娠超初期から後期までの経過についてまとめています。妊娠の可能性がある方や妊娠中の方は、ぜひ最後までご覧ください。

【妊娠超初期(2~3週6日)】経過と過ごし方のポイント

妊娠超初期は、医療用語や専門用語ではありません。妊娠初期の前段階である妊娠2週~3週目を指します。

妊娠0週0日が生理予定日を指すため、妊娠2週目はちょうど受精する頃です。妊娠3週目には着床が完了しますが、多くの場合この時期までに体への変化は感じられません。胎児に関しても、妊娠超初期では胎芽(胎嚢の中の胎児)も確認できないため、受診する必要はないでしょう。

妊娠超初期は妊娠にまだ気づかない時期

妊娠超初期では、ほとんどの方が妊娠に気づきません。あくまでも受精・着床が完了する時期であり、子宮内での変化はあってもそれが見た目や症状として現れないからです。お腹の大きさにも変化はありません。

ただ、なかにはすぐに違和感に気づき、妊娠を意識し始める方もいます。特に不妊治療やタイミング法などを行っている方は、妊娠したかどうか知りたい気持ちが強く、生理予定日頃から違和感や症状がないか観察するため気づきやすいでしょう。

妊娠が分かったらお酒とタバコに注意

妊娠超初期は体調の変化に気づかないケースが多いため、体調が悪くなければ普段通り過ごしても問題ありません。お酒を飲んだり、タバコを吸ったりしてしまっても、受精・着床したばかりの赤ちゃんには影響がないとされています。妊娠が分かった時点から、お酒とタバコを控えるようにしてください。

また、薬に関しても服用しても問題ありません。もしも妊娠を希望している場合は、胎児に影響が出るとされている強い薬を服用するのは避けた方が良いでしょう。

【妊娠初期(~13週6日)】経過と過ごし方のポイント

妊娠初期とは、13週6日までの期間です。4週には着床が完了し、子宮内に胎嚢と呼ばれる袋が確認できるようになります。この胎嚢の中に胎芽が確認できたら、妊娠確定とする医師が多いです。

妊娠6週~7週くらいには心拍が確認できます。母体のお腹の膨らみはまだあまり目立ちません。どのような過ごし方をすればよいのか確認してみましょう。

妊娠検査薬が陽性になってつわりが始まる時期

妊娠初期では多くの方が妊娠に気づき、妊娠検査薬を試す時期です。生理予定日から1週間が経過しても生理が来ない、なんだかいつもと違う症状がある、といったことをきっかけに妊娠検査薬や産婦人科の受診を検討する傾向があります。また、早いとつわりの症状が始まるため、突然の体調不良に戸惑う方もいるでしょう。

市販の妊娠検査薬は精度が高く、医療機関と同じレベルで正確な結果が得られるため、陽性になったら妊娠していると考えてよいです。ただし、正常妊娠か異常妊娠か分からないため、まずは産婦人科を受診し、妊娠状態を確認してもらいましょう。

正常妊娠が確定したら、NIPT(新型出生前診断)を検討してください。NIPTは血液検査によって胎児に染色体異常がないか確かめるための検査です。

つわりや強い眠気などで心身ともに疲れがち

妊娠初期は母体への影響が大きく、つわりが最も強く現れる時期です。ホルモンバランスの変化による気分の落ち込みや逃げ場のない体調不良などの変化があり、戸惑う方も多いでしょう。

つわりにも種類があり、吐きつわりやにおいつわり、眠気つわりなど人によってさまざまです。適切な対処法も人によって異なるため、自分のつわりはどのタイプなのか、何をしたら軽減されるのかを探りながら生活していくしかありません。初産婦や経産婦の体験談を見聞きして、自分に合った過ごし方のヒントを探りましょう。

【妊娠中期(14週0日~27週6日)】経過と過ごし方のポイント

妊娠中期は14週0日~27週6日の期間を指します。胎児は25cm~38cm程度に成長し、子宮の大きさは17cm~25cmくらいです。この頃の子宮はだいたい大人の頭と同じくらいの大きさとなり、一目で妊婦だと分かるほどお腹も膨らみます。

16週には胎盤から母乳の生産に欠かせないホルモンが分泌され始め、胎児は肺ができあがるのが一般的です。27週にもなると、胎児は顔がほとんど完成し、人間らしい見た目に成長します。

妊娠中期は胎盤が完成して安定期に入る頃

妊娠中期になると胎盤が完成し、ホルモンバランスが整いだすため、つわりもだんだん落ち着いてきます。妊婦健診は内診ではなく経腹エコーに切り替わり、異常がない限りは内診台に上がらなくて済むでしょう。

妊娠中期は安定期とも呼ばれ、心身ともに安定しやすい時期なので、妊娠初期に比べて穏やかな毎日を過ごせるようになります。しかし、つわりが続いていたり、さまざまなマイナートラブルに悩まされたりする方も少なくありません。

また、体調不良以外に気になりだすのが妊娠線です。お腹が急激に大きくなると皮膚が伸び、お腹の皮膚にひび割れのような線ができる場合があります。皮膚が乾燥しているとよりできやすくなるため、こまめに保湿して対策しましょう。

お腹が大きくなってくるので転倒に注意

体調や精神が安定する一方、お腹がどんどん大きくなる時期であるため、転倒リスクに注意が必要です。足元が見えにくいのはもちろん、前に重心がきて前のめりに倒れやすくなります。

また、お腹に血液が集中しやすく、脳貧血を起こして倒れてしまう可能性も高まります。特に背が高い妊婦は脳貧血になりやすいため、クラッときたらすぐにしゃがみ、倒れこむのを防ぎましょう。大きくなってくるお腹を守るため、自分を過信せず慎重に行動することが大切です。

【妊娠後期(28週0日~)】経過と過ごし方のポイント

妊娠後期は28週以降を指します。出産まであと少しですが、36週6日までの出産は早産となるため油断大敵です。37週0日以降を正産期と呼び、胎児がお腹から出ても問題なく生きていける時期と考えられています。可能なら37週までは無理をせず、残りわずかな妊娠生活を穏やかに過ごしましょう。

妊娠後期になると、胎児の大きさは43cm~50cmにまで成長します。子宮の大きさは36cm~40cm程度で、お腹ははち切れんばかりに大きく膨らんでいる状態です。

出産や産後に向けて本格的な準備が必要

妊娠後期に入ったら、出産に向けた準備を完了させましょう。オンラインショップやECサイトなどで出産準備品を買いそろえられます。

産後は慣れない育児に翻弄され、買いものも思い通りにできない可能性があります。できる準備は先に済ませておき、産後の自分が楽できるようにしておきましょう。

転倒に注意しながら適度に運動

大きくなったお腹は胃や腸を圧迫し、後期づわりや逆流性食道炎などを引き起こします。股関節や腰などの痛み、こむら返り、不眠症などさまざまな症状が強く出やすいでしょう。お腹が大きくなる分、転倒リスクも大きくなるため、段差や滑りやすい床にも注意してください。

また、健康な状態であれば、出産に向けて運動を勧められるようになります。妊娠後期は体重が増えやすいため、体重管理のために運動することが大切です。適度な運動は陣痛につながったり、出産中や産後の体力づくりになったりといったメリットがあります。

まとめ

妊娠期間は十月十日(とつきとおか)となっており、長い時間をかけて赤ちゃんを体内で育んでいきます。妊娠初期、中期、後期と大きく分けて3つに分類された妊娠期間には、各時期で大きな変化が訪れるものです。

母体はお腹が大きくなるにつれてマイナートラブルが増え、胎児は成長と共にさまざまな器官や機能が発達していきます。本記事で紹介した経過や注意点を把握して、少しでも不安が少なく、健康的な妊娠生活を楽しんでください。

【参考文献】

・国立成育医療研究センター-NIPT | 

・厚生労働省-妊婦健診

・論文-妊婦体型の妊娠経過に伴う変化*

・厚生労働省-いつ、何に気をつければいい? 妊娠週数・月数の自動計算