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高齢で2人目を妊娠するリスクや注意点について徹底解説!

高齢出産は流産や妊娠合併症のリスクが高く、第二子の場合は育児との両立も考える必要があります。

本記事では、第二子を高齢妊娠する場合のリスクや注意点について助産師が解説します。

2人目妊娠について知りたい方はぜひ参考にされてください。

高齢出産とは?

高齢出産について解説します。

高齢出産は何歳から

2人目を高齢で妊娠した場合の注意点

2人目を高齢で妊娠した場合の注意点について解説します。

子どもの先天性疾患の増加

先天性疾患とは、出生時から存在する機能的、形態的、精神的異常を示す疾患のことです。

具体的には、心疾患や外表奇形、染色体異常などがあります。

先天性心疾患には、心室中隔欠損や心房中隔欠損、動脈管開存症、ファロー四徴症が挙げられます。

外表奇形には、口唇口蓋裂や多指があります。

染色体異常とは、ダウン症候群やターナー症候群などが該当します。

高齢妊娠では、女性の卵子の質に影響を受け、卵子の染色体分配が正常に行われないことにより、先天性疾患が増加すると言われています。

流産、早産、死産のリスク

流産、早産、死産のリスクは24〜34歳と35歳以上では、35歳以上がどの割合も高くなっています。

厚生労働省によると、34歳までの流産率は10.9%であるのに対し、35〜39歳では20.7%、40歳以上では41.3%以上とされています。

高齢妊娠では、年齢が高くなることで卵子が老化して、受精卵の染色体異常が増加することが原因といわれています。

また、胎児側の要因としては遺伝性の疾患や染色体の異常などが原因とされています。

流産、早産、死産は母体の身体面だけではなく、精神面に与える影響も大きく、配慮が必要になります。

高血圧や前置胎盤などの合併症

母体の年齢上昇とともに、高血圧などの基礎疾患や、前置胎盤などを合併する可能性が高いことも分かっています。

妊娠高血圧症候群は母子共にリスクがあります。

母体への影響は、けいれん発作や脳出血、肺水腫などを起こすことがあることです。

胎児への影響は、酸素や栄養が不足し、成長が阻害されることがあります。

妊娠高血圧症候群の状態によっては、妊娠を継続することが母子共にリスクになるため、出産を早めることもあります。

その結果、胎児が未熟のまま生まれたり、長期間治療が必要になったりする可能性が考えられます。

また、血圧のコントロールが困難になると、出産時のいきみが脳出血を誘引するため、帝王切開が選択されることになります。

前置胎盤を合併することで、妊娠中から入院管理が必要になったり、出産時の多量出血により輸血が必要になったりすることもあります。

子宮筋腫や卵巣嚢腫などの婦人科疾患の合併

卵巣から分泌されるホルモンの影響で子宮筋腫や卵巣嚢腫などの婦人科疾患を合併することも増えます。

子宮筋腫があることで、妊娠中に切迫流産や早産になりやすくなったり、筋腫の場所によっては逆子などの胎位異常が起こったりすることがあります。

また、出産のときに筋腫があることで子宮収縮が阻害されて微弱陣痛や遷延分娩の可能性もあります。

筋腫の場所によっては帝王切開を選択する場合もあるので、妊娠中から管理が必要です。

出産後は子宮筋腫によって子宮収縮が妨げられて子宮復古不全や弛緩出血のリスクもあります。

卵巣嚢腫を合併することで、妊娠中に卵巣嚢腫が破裂する危険性があります。

卵巣嚢腫が破裂すると激しい腹痛や内出血が生じることもあるため注意が必要です。

つわりなど体調不良時の育児や家事

つわりや頭痛、お腹の張りなどで体調が悪いときも、上の子と遊んだり、オムツ替えや入浴などのお世話をしたりする必要があるため、休みたいときに休めない可能性があります。

体調不良時の育児の負担を軽減するためにも、家族の協力が得られないか調整することや、一時保育や託児の利用、キッズシッターやファミリーサポートの活用も検討する必要があります。

家事の負担軽減のためには、お掃除ロボットや洗濯乾燥機、食器洗浄機の時短家電導入を検討したり、ミールキットや家事代行を利用したりすることも大切です。

妊娠中育児や家事の負担減について検討や導入することで、産後の2人育児が始まったときにもスムーズに移行できるメリットがあります。

2人目を高齢で妊娠した場合、出生前診断は受けたほうがいい?

2人目を高齢で妊娠した場合、出生前診断を受ける方がいいのか、出生前診断とはどのようなものかを解説します。

出生前診断を受けるメリット

出生前診断を受けることのメリットについて説明します。

妊娠中の不安を軽減できる

妊娠中に分かることで、疾患について調べる時間を持つことができます。

カウンセリングを受けることで、病気について認識を深め、時間をかけて疾患を需要していくことにも繋がります。

不安の一因は予測できないことや未知のものによることもありますが、妊娠中から情報を知ることで不安を軽減することに繋がるといわれています。

事前に準備ができる

出産前に疾患のことや出産後のことが分かるため、妊娠中から産後にフォローしてもらう病院の情報収集をしたり、必要な物品の準備をしたりすることができます。

家族や社会資源でのサポート体制についても、検討し、準備する時間を持つことができます。

また、事前準備をしておくことで早期より治療が開始でき、成長や発達への影響を軽減することができる可能性があります。

心の準備だけではなく、サポート体制や物的資源などの事前準備ができるという利点があります。

出生前診断を受けるデメリット

出生前診断を受けることには、メリットだけではなくデメリットもあります。

デメリットについて説明します。

費用が高額

出生前診断は専門的な検査と設備や技術が必要となることと、基本的に自費であるため、保険適応がない分高額になります。

診断による費用だけではなく、別途カウンセリングの費用がかかる場合もあります。

費用は検査を受ける施設によって異なるため、検査の内容や費用について調べる必要があります。

基本的に特定の疾患しか分からない

出生前診断を受けても胎児の全ての疾患が分かるわけではありません。

その点については注意が必要です。

出生前診断には、超音波検査や血液検査、羊水検査、絨毛検査がありますが、特定の疾患や染色体異常に焦点を当てている検査となります。

出生前診断によって分かる疾患は検査内容により異なるため、施設に確認してみましょう。

また、検査の技術や方法にも限界があり、100%の正確性を保証することはできません。

検査結果に問題がなくても、何らかの疾患が見つかることもありますし、検査で異常を指摘されても、実際生まれてきたら何も問題がなかったという場合もあります。

  

まとめ

高齢で2人目を妊娠する場合のリスクや注意点について解説しました。

周りの方にサポートしてもらいながら妊娠生活を送ってください。