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妊娠初期で流産しやすい時期は!?流産の原因8つと対処法など詳しく解説

妊娠初期に不正出血…。不安に感じることでしょう。

妊娠初期は一般的に流産しやすい時期といわれているため、どんな行動が流産につながるのか、注意が必要です。

少しでも不安を感じた場合は、すぐさま受診しましょう。

では、妊娠初期でいつまでが流産しやすい時期かは分かりますか?

今回は、流産しやすい時期と流産の原因や対処法などを詳しく解説します。

流産しないための心がけや、万が一流産してしまった場合の対処法まで、詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

妊娠初期で流産しやすい時期は?

妊娠初期は妊娠期に於いて流産しやすい時期です。

一般的に妊娠5週目〜6週目が流産しやすいといわれています。

しかし、その期間を過ぎれば安心という訳でもありません。

妊娠初期はおおよそ8週目まではできるだけ、慎重に行動した方がいいでしょう。

妊娠5週目〜6週目が流産しやすい

流産しやすい時期は妊娠5週目〜妊娠6周目です。

この時期はまだ妊娠に気がついていない妊婦さんもいることでしょう。

実は、気がついていない時期こそ危険なのです。

妊娠7週目〜8週目も安心できない

妊娠5周目までを経過したからといって、安心できる訳ではありません。

妊娠7週目〜妊娠8週目もまだ流産しやすい時期といわれています。

この時期はまだ子宮と胎児が安定しない時期ですので、無理な行動は禁物です。

12週未満までが早期流産

流産とは、妊娠22週未満までに妊娠を継続できなくなった状態を指し、12週未満までが、早期流産と定義されています。

厚生労働省のデータによると、妊娠12週未満までの流産が流産全体の約90%です。

そのため、妊娠初期は流産しやすい時期といえます。

12週未満までが流産しやすい時期と考えて間違いないでしょう。

22週未満までが後期流産

流産が起きる時期は妊娠22週未満までで、12週目〜22週未満までの流産を後期流産と定義します。

後期流産は早期流産と比較すると発生リスクは低く、慎重に行動していれば、流産するリスクは低いといえるでしょう。

産婦人科学会の考えでは、妊娠22週以降の胎児の死亡は死産となり、流産とはいいません。

しかし、法律上は妊娠12週以降の流産は死産として扱われます。

妊娠初期の流産の原因8つと対処法

では、実際に妊娠初期の流産の原因は何でしょうか。

主な原因と対処法を8つご紹介します。

胎児の染色体異常

流産の原因で多いといわれているのが、胎児の染色体異常です。

受精卵の段階から染色体の異常はありますので、妊娠した時点で流産しやすい状態だったといえます。

いくら安静にしていても、流産は防げない可能性があるでしょう。

子宮口などの炎症

細菌性膣炎やカンジダ膣炎などで炎症が起こり、子宮内部まで炎症が広がることで、流産を引き起こすことがあります。

膣内やその周囲で、痒い・痛いなどの症状が現れた場合はすぐに受診し、適切な治療を受けることで、子宮内部への炎症を防げる可能性が高くなります。

胎盤後血腫

受精卵が着床する際に胎盤と子宮の間に血腫ができた状態の場合に、胎盤が剥がれやすくなります。

出血が多くなると、胎盤剥離を引き起こしやすくなり、流産するケースがあるのです。

危険な状態ですので、医師の診断に従い安静が必要になります。

子宮頸管無力症

子宮頸管無力症でも流産が起こりやすくなります。

子宮頸管無力症は、体質の問題ですので防ぎようがありません。

子宮頸管が緩んで、胎児を支え切れなくなり、流産を引き起こします。

流産を繰り返す妊婦さんに多く見られる症状です。

医師の判断で、頸管縫縮術を行うことで妊娠を継続できる可能性が高まります。

絨毛膜下血腫

絨毛膜の下に血腫ができた状態です。

血腫が肥大することで、妊娠の継続が難しくなり、流産するケースもあります。

悪化した場合は、すぐさま病院を受診し、入院、投薬の治療を受けてください。

子宮頸部円錐除去

子宮頸がんを患ったことのある方は、子宮頸部円錐除去を行っているケースがあり、この手術を受けることで、子宮頸管が短くなった状態です。

子宮頸管がほかの妊婦さんよりも短い状態のため、流産リスクが高くなります。

子宮頸部円錐除去手術を行った方は子宮頸管無力症の発症リスクも高いため、妊娠後には、こまめな受診が必要です。

医師の指示に従って、必要な処置を受けていくことが適切な対処になるでしょう。

激しい運動などで子宮収縮

妊娠中に運動を取り入れることは体重管理などの面でも推奨されています。

しかし、あくまでも適度な運動であり、激しい運動を推奨している訳ではありません。

実際に2002年のサザン・デンマーク大学の研究では、妊娠18週までに過度な運動を取り入れた場合の流産リスクは3.7倍に高まるという結果が出ています。

妊娠中は適度な運動を取り入れ、お腹に衝撃を与えるような運動は避けておきましょう。

喫煙や飲酒、カフェインで子宮収縮

厚生労働省のタバコデータによると、喫煙は流産リスクが約1.5倍高まります。

喫煙は流産だけではなく、胎児の異常などの危険性も高くなるのです。

また、妊娠中の過度の飲酒も流産の危険性が指摘されていますが、明確なデータは存在していません。

飲酒は流産だけではなく、胎児性アルコール・スペクトラム障害を引き起こすといわれているのです。

カフェインの多量摂取も流産の原因につながるといわれています。

コーヒーを1日に150ml飲む妊婦さんと300ml飲む妊婦さんでは、流産の確率が倍になるという研究データもあるのです。

妊娠中は喫煙、飲酒は禁止し、カフェインの過剰摂取を控えて、1日に150ml以下にするようにしましょう。

可能であれば、デカフェ飲料を飲む方が理想的です。

妊娠初期で流産しないために心がけたいこと7つ

妊娠初期に流産しないための心がけを7つご紹介します。

大事な赤ちゃんを守るためには、あなたの心がけが大切です。

睡眠をよくとる

妊娠中には質の良い睡眠を心がけることが大切です。

妊婦さんは、脂肪を溜め込む傾向があるため、睡眠時無呼吸症候群にもなり易いので注意してください。

寝苦しい、寝てもすぐに目覚める、寝た気がしないなどの症状がある場合は受診しましょう。

胎児に十分な酸素が行き渡らなければ、それだけ流産の危険性が増すことになります。

十分な睡眠は、身体の健康を保つためと、疲労回復のためには欠かせません。

産後うつなどを防ぐためにも妊娠中の睡眠は良くとるようにしましょう。

無理な運動はしない

先にも述べたとおり、妊娠中の無理な運動は厳禁です。

適度なウォーキングなどを取り入れて、激しい運動は控えましょう。

栄養バランスのとれた食事

流産の多くは原因不明です。

しかし、分子整合栄養医学界では、流産の主な原因は、栄養が不足していることだと考えられています。

妊娠を継続させるためには、栄養バランスのとれた食事を心がけましょう。

流産する妊婦さんにはビタミンDが不足しがちです。

ビタミンDは、主に、しらすや鰤などの魚類や、椎茸などのきのこ類に多く含まれています。

流産防止のためにも妊娠中はビタミンDを多く取り入れていきましょう。

そのほか、子宮内のコンディションを整えるためには、タンパク質や鉄、ビタミンAも必要です。

また、胎児の発育には、葉酸も適度に摂取した方がいいと考えられています。

ストレスを溜めない

ストレスを溜め込み過ぎると、母体は交感神経が優位になり、血流が悪くなってしまいます。

その結果、胎児に十分な栄養や酸素が運ばれなくなり、流産リスクが高まることになるでしょう。

そのため、妊娠初期はストレスをできるだけ溜め込まないように注意が必要です。

妊娠によるストレスは家族やママ友などに発散し、できるだけゆったり過ごすことを心がけてください。

飲酒や喫煙、カフェインを控える

繰り返しとはなりますが、妊娠初期に流産を防ぐため、飲酒や喫煙は禁止し、カフェインの過剰摂取は控えましょう。

激しい性行為は控える

妊娠初期は激しい性行為は控えるべきです。

性行為自体が直接流産に繋がる危険性はあまりありませんが、精子がアルカリ性なのに対して膣内は酸性です。

そのため、避妊具なしで性行為を行った場合、子宮が収縮しやすくなります。

もしも、妊娠期に性行為を行うならば、確実に避妊具をつけて行いましょう。

感染症のリスクも低下し、少しでも流産リスクを下げることに成功します。

また、激しい性行為は、膣内や子宮口に刺激を与えますので、妊娠期には適切ではありません。

体を冷やさない

体を冷やさないことも妊娠初期では大切です。

体を冷やすことで、血流が悪くなり、子宮が収縮しやすくなります。

できるだけ妊娠初期には体を温めて、血流を促進した方が流産のリスクを回避できるでしょう。

切迫流産と流産は別物

病院で「切迫流産です」といわれた経験のある妊婦さんは多いのではないでしょうか。

「流産」という言葉から、焦りや不安を感じる方も少なくはありません。

ですが、切迫流産と流産は別物ですので安心してください。

切迫流産とは?

切迫流産は、簡単に言えば「流産の一歩手前の流産しそうな状態」のことを指します。

流産になってしまうと、妊娠を継続することは不可能ですが、切迫流産の状態であれば「正産期」に戻ることは可能です。

早期発見から治療を行うことで、状態を回復させることができます。

流産とは?

対して流産とは、子宮内にはすでに胎児がいない状態のことです。

妊娠しているにもかかわらず、お腹の中から胎児がいなくなってしまっています。

妊娠中の女性の約15%が流産するといわれているほど、流産は頻繁に起きているのです。

そして流産には、いくつかの分け方がありますのでご紹介します。

人工流産

人工流産とはいわゆる堕胎をして胎児を子宮から除くことを指しています。

人工妊娠中絶ともいわれ、母体保護法に基づき、母体の安全を確保する理由で行われる処置です。

自然流産

自然流産とは、人工的な流産以外の流産全般のことです。

手術している・していないにはかかわりません。

稽留流産

妊婦さんが気がついていない状態で、子宮内で胎児が死亡しています。

稽留流産になると、子宮内容除去手術をするケースと、医師の判断で経過観察し、時間経過とともに子宮内から胎児や中身が出て来るのを待つケースもあるでしょう。

進行流産

進行流産とは、腹痛などを伴い、出血し、子宮内から胎児や子宮の中身が出てきている状態です。

完全流産

完全流産とは、完全に子宮の中身が排出されている状態です。

ほとんどのケースで、完全流産が確認できる状態の方は腹痛や出血が収まっています。

不全流産

まだ子宮内容物が全部または一部残ったままの流産を不全流産と呼びます。

不全流産の方は激しい腹痛を訴えたり、出血中のことが多いでしょう。

不全流産では、子宮内容除去手術で胎児や子宮に残った中身を外に出すことになります。

感染流産

さまざま細菌に感染して流産することを感染流産と呼びます。

感染流産では、母体が危険な状態のため、適切な医師の対処が必要になるでしょう。

化学流産

化学流産とは、生理が止まり、尿や血液検査などから妊娠反応は出ていても、超音波検査で胎児が確認されることなく、胎児が死亡してしまうことです。

妊娠してすぐに流産してしまっているため、実は妊娠に気が付かずに流産している女性もたくさんいます。

妊娠初期に流産してしまったら?

いくら気をつけていても、妊娠初期の流産は、防げないケースも多々存在しています。

もしも、流産してしまったら、どうしたらいいのでしょうか。

まずは、医師の診断に従い、子宮内容除去手術の是非を決めます。

母体の安全のためにも子宮内に内容物を残しておいてはいけません。

そして、流産後の身体を労わるために、体をよく温めましょう。

よく寝て、よく休んでコンディションを整えます。

また、栄養バランスのとれた食事を心がけることで流産後の身体の回復を早めることが可能です。

もしも再度赤ちゃんを授かりたいと願うなら、流産3ヶ月後が狙い目になるでしょう。

実は、流産後は体が妊娠に適した状態になっているため、妊娠しやすい状態です。

とはいえ、母体の回復を待っての妊娠が望ましいため、流産直後の妊娠は控えてください。

辛い経験を乗り越えての再度の妊娠は喜びも大きく、レインボー・ベビーと呼ばれています。

健康的な生活を心がけて、レインボー・ベビーが授かるのを楽しみに待ちましょう。

まとめ

妊娠初期の流産はその80%が胎児の染色体異常によるもので、防ぎようがなかった状態です。

ですから自分を責め過ぎずに、前向きになりましょう。

とはいえ、気持ちの切り替えは難しいものです。

流産を防ぐための心がけをしっかり守り、レインボー・ベビーの誕生を心待ちにすることで、前向きになれるでしょう。