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41歳でも出産はできるの?高齢出産で気をつけるべきポイントと赤ちゃんへの影響

41歳で初めての妊娠、「41歳の出産はリスクが高いと聞くけど、何に気をつければ良いかわからない…」「赤ちゃんに影響は?」といった不安や疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。

最近は、晩婚化や女性の社会進出の影響で、高齢妊娠や出産が増えています。

この記事では、41歳での初産・経産の方に向けて、妊娠中から出産後まで気をつけるべきポイントをわかりやすく解説いたします。ぜひ最後までご覧ください。

高齢出産とは

近年、結婚や出産が遅くなる傾向が見られるため、高年齢で出産される方が増加しています。

ここでは、高齢出産の定義などについて解説していきます。

 初産婦と経産婦で違う高齢出産の定義

高齢出産とは、一般的に初産婦で35歳以上、経産婦で40歳以上の女性が出産することを指します。この年齢基準は、ホルモンの変化や卵子の質の低下が始まり、出産に関連するリスクが増加することに基づいています。

出産のリスクとしては、不妊や流産の可能性が高まること、糖尿病や高血圧などの合併症が発生しやすくなること、帝王切開が必要になる確率が上がることなどが挙げられます。また、染色体異常を持つ赤ちゃんを妊娠するリスクも高くなります。

しかし、適切な医療ケアや生活習慣の改善によって、これらのリスクは軽減できます。ケアには妊娠前からの健康管理や、妊娠中の定期的な検診、遺伝子検査などが推奨されます

41歳で起こる体の変化

次に、41歳で出産する場合の初産婦と経産婦のリスクや体の変化の違いについて解説していきます。

初産婦

41歳では、妊娠する確率が減少します。年齢とともに卵子の質が低下し、妊娠しにくくなることが一般的です。また、流産や染色体異常、妊娠高血圧症候群や子宮内発育不全のリスクが増加します。

子宮内発育不全は、胎児が十分に成長せず、出生時に低体重であることを意味します。また、陣痛の進行が遅くなることがあり、帝王切開が必要になったり出血量が多くなったりする場合もあります。

経産婦

第2子を出産する場合、母体の体力や健康面で考慮すべき要素が多くあります。初産婦で起こりうるリスクと併せ、特に以下のような体の負担が考えられます。

疲労感

筋力や持久力が低下し、育児に伴う肉体的な疲労が増加します。第2子の育児中は、家事や第1子との関わりも含めた総合的な疲労感が高まることが考えられます。

出産後の回復力

出産後の回復力が低下し、分娩後の体力回復までに時間がかかることがあります。長期間にわたる疲労やストレスが蓄積する可能性もあります。

骨盤底筋の弱化

出産経験があると骨盤底筋が弱化しやすく、尿漏れや腰痛などのトラブルが起こりやすくなります。第2子の育児中にこれらの問題が重なると、さらなる体の負担を感じることがあります。

これらの負担を軽減するためには、適切な休息や栄養バランスの良い食事、適度な運動が重要です。また、パートナーや家族、友人からのサポートや育児サービスの活用も助けとなります。

41歳の妊娠中に起こる可能性があること

41歳の妊娠中に起こる可能性のある疾患について説明します。
妊娠糖尿病

妊娠糖尿病は、妊娠中に初めて糖尿病を発症する現象で、特に高齢出産においてリスクが高まることが知られています。この状態は厳密には糖尿病のタイプ1やタイプ2とは異なり、出産後には改善することが多いです。

とはいえ、妊娠糖尿病を発症した女性は将来的に糖尿病を発症するリスクが高まるので注意が必要です。

また、母体だけでなく胎児にも合併症を引き起こすリスクがあるため、適切な治療や管理が必要です。

検査や治療は、ブドウ糖耐性試験や尿検査などで診断が行われ、食事療法や適度な運動、必要に応じてインスリン治療が行われます。出産を控える女性には、早期の妊娠糖尿病スクリーニングや健康管理に注意するなど、適切なケアが勧められます。

妊娠高血圧症候群

妊娠高血圧症候群は、妊娠中に新たに高血圧が現れる症状のことで、主に妊娠20週以降から分娩後までの期間に出現します。

症状は高血圧、たんぱく尿、浮腫などが主で、重症化すると母体・胎児に合併症を引き起こす可能性があります。適切な治療・管理が必要であり、定期的な妊婦健診が重要です。

早産

高齢出産の女性のほとんどが卵巣機能の低下があることにより、胎盤の機能が十分に発揮されない場合があります。これにより、子宮内での酸素や栄養の供給が不十分となり、早産のリスクが高まります。

さらに、年齢が上がることにより体力や免疫力の低下が影響して、妊婦の体調不良が引き金となって早産に至る場合もあります。

難産

難産になりやすい理由は、主に3つあります。まず、年齢とともに筋肉や骨の柔軟性が低下していくため、お産が進みにくくなることがあります。年齢が上がるとともに疲れやすくなるため、陣痛による疲労が蓄積しやすく、体力的にお産が困難になることがあります。最後に、妊娠高血圧症候群や糖尿病などのリスクが高まり、これらの合併症がお産を難しくさせることがあります。
染色体異常

染色体異常になりやすい理由は主に、卵子の質の低下と染色体分離異常によるものです。女性は生まれつき持っている卵子の数が決まっており、年齢とともにその質が低下していきます。特に35歳を超えると卵子の質が急速に低下し、染色体異常を持つ卵子の割合が高くなります。

また、卵子の染色体分離が正常に行われない場合、卵子に染色体異常が生じます。染色体分離異常は年齢が上がるほどリスクが高まり、高齢出産による染色体異常のリスクが増大します。

赤ちゃんへの影響

41歳での出産により起こる可能性のある障がいや確率について解説します。

障がいの種類と確率

41歳の出産では、胎児の染色体異常が起きる確率が高くなるとされています。

染色体異常の一例としてダウン症候群があります。ダウン症の確率は、35歳の女性の出産時で約1/340、40歳以上で約1/80、45歳で約1/31と年齢と共に増加します。

他にも、エドワーズ症候群やパタウ症候群、自閉症、学習障害といった染色体異常も年齢と共にリスクが上がります。

出産後起こりうること

出産後から妊娠前の状態まで回復する時期を産褥期と呼びます。産褥期は子宮が元の大きさに戻ったり、妊娠前の身体に戻ったりする大事な時期です。

41歳では、子宮復古不全や母乳の分泌の低下、産後うつなどになりやすいため、身体・精神的なケアや周りからのサポートが特に必要になります。

子宮復古不全

子宮復古不全とは、妊娠によって大きくなった子宮が元に戻らなくなることです。高齢出産では、加齢による身体の変化が大きく関係しています。

まず、高齢になると子宮筋が硬くなり、収縮力が低下します。これにより出産後、子宮が元のサイズに戻りにくくなります。

また、高齢による血行の悪化も影響します。血行が悪いと子宮筋の回復力が低下し、子宮復古不全のリスクが高まるのです。さらに、ホルモンバランスの変化も子宮収縮に影響することがあります。

母乳の分泌低下

加齢とともに乳腺組織が脂肪組織に置き換わることで、母乳の分泌が低下することがあります。また、高齢出産はホルモンバランスの変化にも影響を受けやすく、プロラクチンという母乳分泌を促すホルモンの分泌量が減少してしまうことがあります。さらに、高齢になると一般的に妊娠・出産に伴うリスクが高まるため、剖腹分娩などの手術が必要になるケースが増えます。

手術後の回復や痛みが母乳の分泌を妨げることがあるため、出産後の母乳が出なくなることがあるのです。
産後うつ

高齢出産は身体的なストレスが大きく、回復力の低下が懸念されます。これにより疲労が蓄積し、心身のバランスが崩れることがあります。

また、周囲からのプレッシャーや不安感が強く、ストレスを感じやすくなります。さらに、出産後の生活リズムの変化や、子育てに伴う責任感、将来の不安などが重なることで精神的な負担が増大し、産後うつになりやすいのです。

まとめ

この記事では、41歳でご出産される方に、妊娠中に起こること、赤ちゃんへの影響、出産後気をつけることに関して解説しました。

年齢が上がるごとにリスクも上がりますが、全ての年齢の方にとって、出産は何が起こるかわかりません。

不安解消の1つとして、NIPT検査を視野に入れてみるのも良いかもしれません。
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気になることは溜め込まずに医師や助産師に相談し、親子共々元気な状態で会えるよう心と身体をしっかりケアしましょう。

参考文献

・日本産婦人科学会ー妊娠高血圧

・日本産婦人科学会ー妊娠糖尿病

・日本産婦人科学会ー早産・切迫早産

・日本産婦人科医会ー産後うつ

・日本産婦人科医会ー高齢初産