妊娠初期症状の原因や気持ち悪さはいつまで?軽減する方法をご紹介
皆さまの中には、「妊娠初期の気持ち悪さっていつまで続くの?」「妊娠初期の気持ち悪さを軽減させる方法はないの?」といった心配事を抱えている方もいるかもしれません。
そこで今回は、このような心配事を持つ方のため、妊娠初期の症状や原因・時期などをご紹介します。
妊娠初期の気持ち悪さを軽減する方法もわかりやすくまとめておりますので、お悩みの際はぜひ参考にしてください。
この記事の内容
妊娠初期症状とは
妊娠初期に起こる症状や原因、妊娠悪阻や妊娠初期症状と生理前症状の違いについて解説いたします。
妊娠初期とは
妊娠期間は妊娠初期・妊娠中期・妊娠後期の大きく3つに分けられます。
中でも、妊娠初期は13週6日までを指します。
妊娠初期症状とは
妊娠初期症状は人によってさまざまですが、主に以下のような症状が挙げられます。
- 着床出血
- 胸の張りや痛み
- 下腹部痛やおなかの張り
- 腰痛
- 頭痛
- 肌トラブル
- においに敏感になる
- 熱っぽい
- 頻尿
- 便秘
- おりものの量や色の変化
- 強い眠気
- 体のだるさ
- 食欲の変化
- めまいや立ちくらみ
- 精神的に不安定
妊娠初期症状が起こる原因
妊娠初期症状が起こる原因は、以下の3つのホルモンが分泌されるからです。
- hCGホルモン
- 卵胞ホルモン
- 黄体ホルモン
hCGホルモン
hCGホルモンは妊娠中のみ産生されるホルモンで、妊娠検査薬はこのhCGホルモンに反応し、陽性を示します。
このように、hCGは妊娠を知る手掛かりとなる重要なホルモンなのです。
卵胞ホルモン
卵胞ホルモンは女性らしい体を作るために必要なホルモンです。
子宮内膜を厚くしたり、乳腺を発達させたりする働きがあります。
黄体ホルモン
黄体ホルモンは受精卵が着床しやすい状態に整え、妊娠を継続するために重要なホルモンです。
基礎体温を上げたり、乳腺を発達させたりする働きもあります。
つわりが起きる原因とは?
つわりが起こる原因は、残念ながら今の医学では解明されていませんが、以下のことが原因なのではないかと言われています。
- ホルモンバランスの変化で自律神経が乱れる
- 妊娠中のみ産生されるhCGが嘔吐中枢を刺激する
- 精神的なストレス
妊娠悪阻とは?
妊娠悪阻とは、つわりで嘔吐がひどく、栄養が取れずに脱水や体重の減少が起きることです。
つわりのひどさは、人によって感じ方に違いがあるものですが、脱水症状がなかったり、体重が増加していたりする場合は妊娠悪阻ではありません。
妊娠悪阻になると、入院をして点滴と食事療法による治療が必要となります。
妊娠初期症状と生理前症状の違い
妊娠初期症状と生理前症状は類似していますが、基礎体温に違いがあります。
妊娠初期症状は生理予定日を過ぎても高温状態を保ちますが、生理前症状は生理予定日を過ぎると低温へと変化していきます。
妊娠初期症状が起こる時期
妊娠初期症状の起こる時期やピークについて説明いたします。
いつからいつまで
妊娠初期症状が起こる時期は人それぞれですが、妊娠3〜5週に起こり、その後はつわりに変化していくことがほとんどです。
つわりは約8割の方が経験すると言われており、約2割の方は経験せずに出産を迎えます。
ピークはいつ?
個人差がありますが、ピークは妊娠8〜9週と言われています。
つわりはピークを迎えて治る方もいれば、妊娠後期まで長く続く方もいます。
妊娠初期の気持ち悪さ
妊娠初期の気持ち悪さの特徴や、それらを軽減する方法をご紹介いたします。
特徴
妊娠初期には胃のムカつきや吐き気が起こります。
中には吐き気だけで治らず、嘔吐してしまう方もおり、ひどい場合が先ほど触れた妊娠悪阻になります。
軽減する方法
妊娠初期の気持ち悪さを軽減する方法は、どの種類のつわりが起こっているかによって変わります。つわりは以下の4種類があります。
- 食べつわり
- 吐きつわり
- においつわり
- 眠りつわり
食べつわり
食べつわりには、空腹時に気持ち悪さを感じたり、嘔吐してしまったりする症状があります。
症状を軽減する方法は、以下のとおりです。
- すぐに食べれるものを持ち歩く
- 食事を小分けにする
- こまめに水分補給する
- 腹持ちが良い食べ物を摂る
アメやグミなどのすぐに食べられるものを持ち歩くと、出先で気分が悪くなってもすぐに摂取できます。
また、食べないと気分が悪くなるけど、体重増加も気になるという方には、食事を小分けにしたり、こまめに水分補給したり、腹持ちが良い食べ物を食べて、空腹の時間を減らすのがおすすめです。
吐きつわり
吐きつわりには、常に吐き気が襲ったり、嘔吐してしまったりする症状があります。
症状を軽減する方法は、以下のとおりです。
- 吐きつわり中でも食べられるものを見つける
- 食べたすぐは体を動かさない
吐きつわり中でも食べられるものは人それぞれ違います。
よく耳にするのはポテトや梅干しなどの塩気があるもの、グレープフルーツやいちごなどの酸味があるものが食べやすいと言われています。
また、食べた後すぐに動くと、気持ち悪くなってしまうという方が多いため、食べた後は消化を促すためにゆっくりと過ごしましょう。
においつわり
においつわりには、あるにおいを嗅ぐと気分が悪くなったり、嘔吐してしてしまったりする症状があります。
症状を軽減する方法は、以下のとおりです。
- においの発生源に近寄らない
- マスクや布で抑える
においの発生源に近寄らないのが一番ですが、難しいケースもあるでしょう。
妊娠中に気になるにおいとしてよく挙げられるのが、ご飯の炊けるにおいです。
ご飯を炊かなくても良い環境ならば良いですが、そうでない場合はマスクや布で抑え、極力においを感じないようにしましょう。
眠りつわり
眠りつわりには、昼夜関係なく常に強い眠気があったり、体がだるく感じたりする症状があります。
症状を軽減する方法は、以下のとおりです。
- 顔を洗う
- 適度に運動する
- たくさん寝る
強い眠気や体のだるさを感じる際に寝れる環境にあるなら素直に寝ましょう。
妊娠中によく寝ることは、怠けではありません。
パートナーに理解されないというケースもありますが、妊娠中の症状であることを理解してもらいましょう。
また、働いていたり、上にお子さんがいたりと眠れる環境にない時には、顔を洗ったり、適度に体を動かして、眠気を覚ますのがおすすめです。
妊娠初期症状がある方・ない方の特徴
妊娠初期症状の表れは人それぞれで、妊娠初期症状がある方もいれば、ない方もいます。
では、それぞれの特徴を説明していきます。
妊娠初期症状が起こる割合
妊娠初期症状の中でも、基礎体温の上昇は誰にでも起こります。
その他の症状には個人差があり、約8割の方が妊娠初期症状を経験すると言われています。
妊娠初期症状がある人
妊娠初期症状がある方の特徴は、以下のとおりです。
- 精神的にストレスがある
- ホルモンの変化に敏感
- 代謝の変化に敏感
ただし、上記の方に必ずしも妊娠初期症状があるとは限りません。
妊娠初期症状がない人
妊娠初期症状がない方の特徴は、以下のとおりです。
- 胃腸が強い
- 日頃から鍛えている
- 冷え性ではない
上記の方が必ずしも妊娠初期症状がないわけではありませんが、症状が出なかったり、軽かったりする方が多い傾向にあります。
また、妊娠中のご自分の置かれている環境によっても変わるでしょう。
例えば、なんだか気分が悪いかもしれないと感じた際に、働いていない方や上のお子さんがいない方であれば、ゆっくり休むことも可能です。
しかし、働きに出ていたり、上にお子さんがいたりする場合は、少し気分が悪くても休む時間を取りづらく、どんどん体調が悪化してしまいます。
まとめ
今回は、妊娠初期症状についてご紹介いたしました。
妊娠初期に見られる症状はたくさんありますが、特に気持ち悪さで妊娠に気づく方が多いでしょう。
一方で、妊娠が判明しても妊娠初期症状が現れない方もいますが、約2割の妊婦は症状がないと言われており、症状の有無と流産の関係性はないためご安心ください。
参考文献
・内閣府ー生まれるまでも、大切な時間
・厚生労働省ー妊娠中の症状等に対応する措置