/ 妊娠がわかったら/

人工授精による不妊治療で妊娠したら?妊娠後にやるべきこととリスクを解説

「不妊治療に人工授精を考えている」「人工授精で妊娠するリスクはある?」など、不妊治療だけでなく、妊娠したあとのことまで悩みは尽きないものです。

この記事では、不妊治療で妊娠した場合のやるべきことや妊娠中のリスク、妊娠の兆候などについて詳しく解説しています。

ぜひ最後までご覧ください。

人工授精とは?

人工授精とは、女性の体内に精子を直接注入する方法で妊娠を促進する不妊治療のひとつです。

ここでは、人工授精がどんな治療法なのかや治療の流れ、メリットやデメリットについて解説します。

人工授精とは?

人工授精は、女性が最も妊娠しやすいタイミングで採取した男性の精子を子宮内へ注入する、自然妊娠に最も近い不妊治療法といわれています。

女性の年齢や身体の状態などによって人工授精を行う回数は異なるため、1回で妊娠するとは限りません。

そのため、数回の治療が必要になることもあります。

人工授精の流れについて

人工授精は、排卵日の直前もしくは排卵日当日に子宮内に直接注入します。

治療は以下の流れで行います。

1.月経2〜4日目にエコー検査(超音波検査)やホルモン検査などを行い、排卵日を調べます。

2.精液を採取します。

 精液は院内での採取が基本とされていますが、事前に採取した精液を持ち込むことも可能です。

3.運動能力が高い精子のみを選択回収し、専用のカテーテルで子宮内に注入します。

処置は痛みもほとんど感じることがなく、時間も数分程度で終了します。

注入後の安静時間なども含めると、1時間から1時間半ほどの時間がかかるでしょう。

人工授精を行うメリット・デメリット

人工授精は自然妊娠に近い治療法ですが、どんな方に向いているのか、身体にどんな負担があるのかなど気になる方も多いでしょう。

ここでは、人工授精を行うメリットとデメリットについて解説します。

メリット

・自然に近い環境で受精させることができる

・身体への負担が少ない

・保険が適応される

人工授精は、自然に近い環境で受精させることができるため、比較的安全な治療法です。

治療は短時間で行え、ほとんど痛みもありません。

また、2022年4月より人工授精は保険適用となり、患者は3割自己負担額となっています。

デメリット

・副作用を伴う場合がある

・精神的な負担となる場合がある

人工授精は副作用の心配はほとんどないとされていますが、精子を子宮内に直接導入するため、感染症や出血などの副作用が起こる場合があります。

また、自然妊娠に比べて妊娠率が高くないため、精神的に負担を感じてしまうこともあるようです。

パートナーとの話し合いも大切になるでしょう。

人工授精の不妊治療で妊娠したら?やるべきことについて解説

人工授精による妊娠は、妊娠の兆候も自然妊娠と同じように現れます。

ここでは、妊娠の兆候や、妊娠したときに気を付けることなどを解説します。

自己判断で薬を服用しない

妊娠の兆候が見られたら、普段飲んでいる薬の使用について医師に相談しましょう。

妊娠中は薬を服用すると胎児に影響する可能性があるため、自己判断せず、医師の指示に従うことが重要です。

体調管理に気を付ける

妊娠初期には吐き気などのつわりの症状は現れません。

妊娠の兆候に注意し、つわりの症状が出る前にも体調の変化に敏感になりましょう。

おなかの張りや少量の出血は一般的ですが、長く続く出血や強い痛みには要注意です。

微妙な体調変化に気を配りましょう。

出産する病院を探す

不妊治療を行っているクリニックではなく、出産に必要な設備を持つ病院を探しましょう。

母子健康手帳を受け取ったら転院先を見つけることが重要です。

不妊治療にはリスクが伴うため、妊娠中と出産時の安全を考慮する必要があります。

母子手帳の申請をする

不妊治療を受けている場合、母子健康手帳の交付時期は自治体によって異なります。

クリニックのアドバイスに従い、妊娠確定後で胎児の心拍が確認できる段階で交付を受けるのが一般的です。

手帳は健診の補助券を得るために必要であり、遅すぎず早すぎずに手続きを行いましょう。

初期から葉酸を摂取する

葉酸は神経管形成に必要な栄養素であり、神経系の発達をサポートします。

また、葉酸は細胞分裂やDNA合成に関与し、胎児の細胞の成長や組織形成に必要です。

適切な葉酸摂取は先天性異常のリスクを減らし、健康な妊娠を促進します。

激しい運動は控える

妊娠の兆候が見られたら、激しい運動は控えましょう。

過度の運動は子宮収縮を引き起こし、早産や流産のリスクを増加させる可能性があります。

お腹を冷やさないようにする

妊娠の兆候が見られたら、おなかを冷やさないように注意しましょう。

冷えは子宮の血流を悪化させるため、胎児への酸素や栄養の供給が減少する可能性があります。

また、冷たい環境や冷たい食べ物が子宮収縮を引き起こす場合があり、早産や流産のリスクを増加させる可能性があります。

人工授精の不妊治療で妊娠したら?出産する病院が限られることも

不妊治療の場合、出産する病院が限られることがあります。

ここでは、出産できる病院や病院選びで気を付けることなどを解説します。

助産院では出産できない

助産師は出産中の介助しかできないため、不妊治療の方法によっては出産に利用できません。

また、自宅出産を選ぶことも、薬の投与や手術などの医療行為を行うことができないためリスクが高いとされています。

総合病院は緊急時にすぐ対応可能

緊急時の対応が手厚く、救命のための設備が整っている総合病院はもっとも安心できます。

ただし、自宅や職場から遠いことも多く、検診の待ち時間が長くなりがちな点は注意が必要です。

個人病院は対応できない治療がある

不妊治療を受けて出産する妊婦さんは、妊娠高血圧症や妊娠糖尿病などのリスクが高まると言われています。

個人病院では対応できない治療もあるので、個人病院を選ぶ際は、医師に相談すると良いでしょう。

不妊治療で妊娠したら?リスクについて解説

不妊症女性の妊娠はリスクが高く、早産や妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病の発症や低出生体重児や周産期死亡のリスクが増加します。

ここでは、不妊治療で妊娠した場合のリスクについて解説します。

妊娠高血圧症候群になりやすい

妊娠高血圧症候群は、妊娠中に起こる高血圧の病気です。

妊娠高血圧症候群になると、蛋白尿が出ることがあります。

また、肝臓や腎臓の機能障害、神経障害、血液凝固障害、胎児の発育不良などの症状が出ることもあります。

重症化すると以下のような症状を引き起こす可能性があり、母子ともに危険な状態になる場合があります。

・子癇

・脳出血

・肝臓や腎臓の機能障害

・HELLP症候群などの合併症

妊娠糖尿病になりやすい

妊娠すると、胎盤から分泌されるホルモンの影響で、インスリンの分泌量や効きが悪くなります。

そのため、血糖値が上昇しやすくなります。

妊娠糖尿病になると、胎児が大きくなりすぎたり、早産や出生時の体重が過剰になるなどのリスクがあります。

早産になりやすい

人工授精による妊娠では、胚の移植やホルモン治療により子宮内膜の状態が変化し、早産リスクが増加する可能性があります。

人工授精の不妊治療で妊娠したら?妊娠の兆候とは

不妊治療が成功して妊娠したとき、どんな変化があり、どんな兆候があるのか気になる方も多いでしょう。

ここでは、妊娠したらどんな兆候が起こるかを解説します。

微量出血がある

受精卵の着床により子宮内膜の傷つき、着床出血が起こる場合があります。

妊婦さん全員には起こらず、出血は短くごくわずかな量であるため気づかないこともあります。

おりものの量が変化

着床後の妊娠では、エストロゲン分泌が増え、さらさらとした白っぽいおりものが増えます。

異常な量や異臭があれば感染症の可能性があり、早めの診察が必要です。

腰痛があることも

着床による子宮内膜の変化や、妊娠中に分泌されるホルモン「リラキシン」が原因で腰痛を起こす場合があります。

リラキシンは骨盤を柔らかくし、出産をスムーズにするホルモンですが、周囲の筋肉に負担をかけます。

出産後も腰や関節の不快感が続く場合は医師に相談しましょう。

不妊治療で妊娠したら?日常生活で気を付けること

不妊治療で妊娠した場合、日常生活にも気を配りましょう。

・定期的な産科受診

・バランスの取れた食事

・薬物や飲酒を避ける

・適度に運動をする

定期的な産科診断はもちろんのこと、食事や適度な運動など、ストレスをためず健康的な生活を促す行動を心掛けてください。

まとめ

不妊治療で妊娠した場合のやるべきことや妊娠中のリスク、妊娠の兆候などについて詳しく解説してきました。

不妊治療で妊娠したら、まずは出産できる産院を探しましょう。

助産院や個人病院では出産できない場合もありますので、緊急時に対応できる総合病院を検討することも大切です。

困ったことや心配なことを速やかに相談できる環境があると安心です。