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妊娠検査薬が薄くなる原因とは?正しい使い方やタイミングをご紹介

妊娠検査薬を試してみたら、陽性の線が薄かったが「本当に妊娠しているの?」と不安になる方も多くいらっしゃると思います。

そこで今回は、陽性を示す線が薄くなってしまう原因や、陽性の判断の仕方、妊娠検査薬を失敗せずに使う方法や、最適な使用時期についてご紹介します。

妊娠検査薬の陽性の線が薄くなる原因とは?

陽性を示す線が薄く、本当に陽性なのか不安に思うこともあるかと思います。

そこで今回は、陽性の線が薄くなってしまう原因をいくつかご紹介します。

また陽性を示す線が薄かったときは、日を置いて再検査してみましょう。

以前より陽性の線が濃ければ、妊娠が継続していると考えられます。

妊娠検査薬を使う時期が早かった(フライング検査)

妊娠検査薬を使う適切なタイミングは、生理予定日から1週間後と言われていますが、それより早く使用してしまうと、線が薄くなることがあります。これをフライング検査と言います。

生理予定日や生理周期の勘違いで使用するタイミングが早い場合、誤った判定が出ることもあります。

尿の濃度が薄かった

水分をたくさん摂っていると、尿の水分量が多くなり、hCGが薄くなってしまうこともあります。その場合、陽性の線も薄くなります。

また、妊娠検査薬に尿が十分にかかっていなかったことも考えられます。

一度着床したが、妊娠が継続しなかった

受精卵が一度は着床したが、妊娠が継続しなかった場合も線が薄くなります。これを化学流産と言いますが、受精したタイミングで陽性となり、その後妊娠が継続せず生理が来ることもあります。

不妊治療で排卵誘発剤などのホルモン注射をしている

不妊治療でhCG注射を打っている場合は、体内のhCG濃度が濃くなるので陽性になることもあります。この場合は生理が来ても陽性反応を示します。

流産してしまいhCGが体内に残っていたため

流産してしまったあとも、一定期間hCGは体内に残ります。そのため陽性になることもあります。

hCGとは

hCGとは、ヒト絨毛性ゴナドトロピンというホルモンです。黄体ホルモンや卵胞ホルモンの分泌を保ち、胎盤を成長させるホルモンで、胎内の赤ちゃんを守る役割もあります。

これは受精卵が子宮に着床して、胎盤の元になる絨毛が出来始めると、そこから分泌されます。hCGは受精卵着床後、3日〜4日ほどで尿に出てきます。妊娠検査薬は、このhCGの量が一定量を超えると陽性反応が出るようになっています。

胞状奇胎の可能性

hCGの量が少ないときだけでなく、多すぎても陽性反応は薄くなります。

胞状奇胎とは、胎盤を作る細胞が増えすぎて子宮内に充満した状態になる異常妊娠を言います。この胞状奇胎のときもhCGの分泌量が増えるため、陽性反応が薄くなります。

妊娠検査薬の正しい使い方とタイミング

妊娠検査薬は正しく使えば99%以上の精度があると言われています。妊娠検査薬に付属の取扱説明書などをよく読んでから使いましょう。

妊娠検査薬の正しい使い方とタイミング

妊娠検査薬は生理の予定日から約1週間後のタイミングで使用します。生理開始日や生理周期が不明な場合は、性行為をした日から3週間後を目安に検査をしてみましょう。

妊娠検査薬の正しい使い方は、スティック状の検査薬が多いので、棒の先に尿をかけたら水平になるように置きます。採尿の場合はコップに入れた尿につけましょう。

検査薬に尿をかける適切な時間は、それぞれの製品ごとに異なるので取り扱い説明書をチェックしましょう。そして判定終了の線が出るのを待ちます。陽性か陰性かの結果は、妊娠検査薬ごとに異なりますが、多くは判定窓を確認し、線が出れば陽性、線が出なければ陰性とわかります。

妊娠検査薬で失敗しないための方法

妊娠検査薬で失敗しないための方法をいくつかご紹介します。1つ目は、朝起きてすぐに検査することです。朝一の尿は濃い濃度のため、正確な結果が出やすくなります。

2つ目は、採尿したもので検査をするときは、採尿してから時間を置かずにすぐ検査することです。時間が経つと雑菌が繁殖してしまい、正確な結果が出ない可能性があります。3つ目は、使う妊娠検査薬の取り扱い説明書をよく読んでから使うことです。

妊娠検査薬を使用する際の注意点

妊娠検査薬の使用期限が切れていると、正確な結果が出ないことがあります。妊娠検査薬の外箱などに使用期限が書いてあるので、確認してみてください。

また直射日光が当たる場所に置いておくと、検査薬の薬剤の劣化が起きてしまうので注意しましょう。

妊娠検査薬の陽性の判断の仕方

妊娠検査薬で陽性が出ても、妊娠している可能性が高いと言うだけで、確実に妊娠しているかどうかはわかりません。また正常妊娠かどうかもわかりません。正常妊娠なのかを判断するには、陽性を確認したら早めに産婦人科を受診する必要があります。

薄い線が出た後に消えた場合

妊娠検査薬の判定窓に、薄い線が出ていたのに数分で消えた場合は、尿が検査薬に染み込む過程でラインが一時的に浮き出て見えただけの可能性が考えられます。この場合の結果は、陰性の可能性が高いです。

薄い線が数時間後に出てきた場合

薄い線が判定時間を過ぎた数時間後に出てきた場合は、妊娠検査薬を使うのが早すぎて、hCG の量が少なかった可能性が考えられます。この場合は陽性の可能性が高いですが、念のため、何日か日を置いて再検査してみましょう。

薄い線が出た後に生理が来た場合

薄い線が出たのに、生理が来た場合は、流産だった可能性が考えられます。

一度受精したが、妊娠が継続しなかったものを化学流産と言います。

妊娠検査薬の判定が誤っている場合

妊娠検査薬の判定が誤っているケースは2つあります。妊娠検査薬の判定は、100%正しいものではありません。

説明書通りに正しく使えば高い精度で妊娠の有無がわかる妊娠検査薬も、誤った結果が出てしまうこともあるのです。

妊娠検査薬が偽陽性

妊娠検査薬の判定が誤っているケースとして、偽陽性があります。

偽陽性とは、妊娠検査薬で陽性でも、実は妊娠していなかったことを言います。

なぜこのようなことが起きるのかと言うと、尿のかけ過ぎや、なんらかの疾患で尿中のタンパクや糖の濃度が高いこと、不妊治療のためにhCG注射を打っている、hCGの分泌が増える場合がある卵巣がん・子宮頸がん・肺がん、流産してしまったことが原因です。

尿に血液が混じっているときも偽陽性になることがあります。

妊娠検査薬が偽陰性

妊娠検査薬の判定が誤っているもう1つのケースは、偽陰性です。

偽陰性とは、妊娠検査薬で陰性でも、実際は妊娠していることを言います。

なぜこのようなことが起きるのかと言うと、妊娠検査薬を使った時期が早すぎたから、水分をたくさん摂ったため尿の濃度が薄くなった、多胎児を妊娠していることなどが原因です。多胎児を妊娠すると、1人の妊娠に比べhCG濃度が高くなることが多く、濃度が高すぎると検査薬が反応する上限値を超えて、陰性という結果が出る場合があるのです。

異常妊娠の場合は、hCGの量があまり増えないため、陽性反応が出ないことも考えられます。

まとめ

お伝えしてきたとおり、陽性という結果は、さまざまなケースが考えられます。決して自己判断せず、数日後に再度検査をして妊娠が継続しているか確認し、その後早めに産婦人科を受診しましょう。

参考文献

・国立成育医療研究センター – 妊娠と妊娠糖尿病

・ロート製薬商品情報 – 妊娠検査薬