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NIPTは医療費控除の対象?医療費控除の計算方法や申請方法を詳しく解説

赤ちゃんが産まれるのは喜ばしい一方、出産までには莫大な費用がかかります。

もちろん、出産育児一時金は支給されますし、会社での育休中でも何割かの給料は手元に入ります。

ただし、赤ちゃんの体に異常がないか出生前診断を利用したい場合、費用がどうなるのかが気になるところです。

今回はNIPTを含む出生前診断の医療費控除について解説します。

医療費控除の計算方法や申請方法も紹介しますので参考にしてみてください。

NIPTは医療費控除の対象になる?

NIPTは医療費控除の対象外です。

そもそも医療費控除とは何なのでしょうか。

ここでは医療費控除の概要をはじめ、NIPTが医療費控除対象外の理由について解説します。

医療費控除とは?

医療費控除とは、かかった医療費に応じて一定の金額の所得控除を受けられることをいいます。

ただし、その年の医療費が「10万円以上」である必要があります。

医療費控除が適用されると、その年の所得税が軽減されます。

節税対策にもなるため、医療費控除の知識をしっかりと身に付けておくのが大切です。

NIPTは医療費控除の対象外

冒頭でも触れましたが、NIPTは医療費控除の対象外です。

NIPTとは胎児の染色体の状態を調べる検査のことをいいます。

妊婦さんをはじめとする家族が出産に備える目的で受ける方が多い検査です。

NIPTの費用は決して安価ではなく、10万円を超えることがほとんどでしょう。

それでもNIPTは医療費控除の対象にはなりません。

NIPTは医療費控除の対象外となる理由

NIPTが医療費控除の対象外となってしまうのは「治療に結びつく検査ではない」ことが理由です。

医師などの診療対価として支払われるものは医療費控除の対象となります。

しかし、健康診断や人間ドックに代表される検査などに関しては治療を伴うものではありません。

これは国税庁のホームページにも記載されています。

NIPTもこの理由から医療費控除の対象外となるのです。

確定診断で補助金が出るケースがある

NIPTは医療費控除の対象にはなりませんが、実際は補助金が支給されるケースがあります。

たとえば、NIPTで陽性だった場合、そこから結果確定を知るために羊水検査を多くの方が実施します。

しかし、羊水検査も医療費控除に該当しません。

羊水検査については自由診療の扱いになるからです。

一方でクリニックによっては費用を負担してくれる場合があります。

NIPTの検査で陽性と通知された場合、その後検査を追加で行う場合です。

そのため、NIPTを受けようか迷っている方は、まず追加診断の費用をクリニックが負担してくれるかどうか確認してみましょう。

医療費控除の計算方法について

医療費控除の計算は難しそうに思うかもしれませんが、考え方はいたってシンプルです。

計算方法について確認してみましょう。

医療費控除の計算期間

医療費控除が適用される期間はその年の1月1日から12月31日までです。

この期間にかかった医療費の明細書はすべて保管しておくようにしましょう。

また、本人の医療費だけではなく、同居する家族や親族の分も合算できます。

仕送りなどの送金があるなど、一緒に住んでいなくとも生計を共にしていれば、それも医療費控除の対象になります。

医療費控除の計算方法

医療費控除の計算方法は総所得金額によって異なります。

総所得金額200万円以上の場合は、

医療費控除額=医療費の合計額(1年間)-補てんされた金額(保険金)ー10万円です。

総所得金額200万円未満の場合は、

医療費控除額=医療費の合計額(1年間)ー補てんされた金額(保険金)ー総所得×5%

になります。

総所得金額200万以上の場合を例に見ていきましょう。

医療費の合計が年間で30万円、保険金で5万円下がったとします。

式に当てはめると「30万円-5万円-10万円」となり、15万円という結果になります。

これが医療費控除の金額です。

総所得金額200万未満の場合も同様です。

医療費の合計が1年間で30万円、保険金が5万円、総所得が100万円の場合を例に見ていきましょう。

式に当てはめると「30万円-5万円-100万円×5%」となり、20万円という結果になります。

これが医療費控除の金額です。

保険金とは

これは支給された保険金のことを指します。

たとえば出産育児一時金や家族出産育児一時金が該当します。

ほかにも出産費や配偶者出産費などで支給されたお金も対象です。

ただし、仕事を休んでいるときの出産手当金は保険には該当しません。

手当金という名目であって、医療費の補てんとは意味が異なるからです。

所得税率を確認する

総所得金額が200万以上の場合は15万円、総所得金額が200万円未満の場合は20万円という結果でしたが、この金額が丸々得をするわけではありません。

課税所得額を計算し、そこから所定の所得税率をかける必要があります。

計算方法は、課税所得=総所得(年間の収入―給与所得控除)ー所得控除です。

所得控除は社会保険料控除の他、生命保険控除、配偶者控除などがあります。

すべてを差し引いたものが最終的な課税所得です。

課税所得から所得税率をかければ自身が負担する所得税を導き出せます。

詳しくは国税庁のホームページにも記載されているのでチェックしてみてください。

医療費控除の申請方法について

医療費控除を申請するには確定申告が必要です。

確定申告といえば会社で申請してくれるイメージを持っている方もいらっしゃるかもしれませんが、医療費控除については自分で行わなければなりません。

確定申告の時期は毎年2月16日から3月15日までです。

住民票がある住所の管轄税務署で行います。

また、確定申告は自宅で申請ができる「e-Tax」の利用が推奨されています。

あわせて確認してみてください。

医療費控除の対象となる妊娠・出産費用は?

ここでは妊娠・出産費用で医療費控除の対象となるものについて解説します。

医療費控除の対象となる費用

「治療を目的とした医療費かどうか」が判断のカギとなります。

一般的な病院での診察のように、薬や医療用器具などを提供された場合が該当すると考えておきましょう。

妊娠・出産で医療費控除の対象となるのは以下の通りです。

  • 食事や部屋代を含む入院費(出産後の赤ちゃんも対象)
  • 分娩費
  • 緊急時のタクシー代
  • 通院にかかる公共交通費
  • 母乳外来費
  • 産後1か月検診

医療費控除の対象とならない費用

反対に治療を目的としない費用は医療控除の対象外です。

具体的には自由診療に該当するものを指します。

妊娠・出産に関しては以下の通りです。

  • 入院費の差額ベッド代
  • 里帰りの交通費
  • ガソリン代
  • 妊娠検査薬代
  • 入院時にかかった雑費
  • おむつ代
  • ミルク代
  • NIPTを含む出生前診断費
  • 健康増進のための医薬品やサプリ代

ただし、例外もあります。

それは重大な病気が見つかった場合です。

治療については医療費控除の対象となりますので「医療控除が適用されないから」と放置せずに、担当の産婦人科医に相談しましょう。

まとめ

NIPTを含む出生前診断は医療費控除の対象外です。

間違えて確定申告で申請しないように気を付けましょう。

ただし、妊娠・出産にかかるすべての費用が医療費控除の対象外ではありません。

入院代や緊急のタクシー代などが対象となります。

どの費用が対象で、どの費用が対象外かどうかは自分で調べた上で対処するのが大切です。

医療費控除の申請は確定申告の時期や場所にも注意して行いましょう。