/ 妊娠にまつわる疑問/

【妊娠6か月】眠りづわりはまだ続く?原因や仕事中の対処法を解説

妊娠6か月を過ぎても眠りづわりに悩んでいませんか?

眠りづわりは、お腹が目立ってくる妊娠中期以降も続く可能性があります。

外見だけでは症状が分かりにくいため、周囲の理解が得られず困っている方もいるでしょう。

この記事では、妊娠中期以降も続く眠りづわりについて、以下のポイントで解説します。

  • 眠りづわりの症状と期間
  • 妊娠中期以降も眠りづわりが続く理由
  • 仕事中にできる対策
  • 周囲の理解がむずかしいときの対策

長引く眠りづわりに悩んでいる方は、無理なく出産を迎えるためにぜひお役立てください。

眠りづわり(寝づわり)の症状と期間

妊娠6か月を迎えたのに眠りづわり(寝づわり)が続くと、いつまで続くのか不安になる方も多いでしょう。

つわりは一般的に安定期ごろでおさまる傾向にありますが、眠りづわりは安定期を過ぎても続くケースがあります。

ここでは眠りづわりに疑問を持っている方に向けて、主な症状と期間を解説します。

主な症状は?

眠りづわりの主な症状は以下のとおりです。

  • 普段と違う強い眠気を感じる
  • 仕事が手につかないほどの眠気を感じる
  • 十分な睡眠をとっても眠気が続く
  • 眠気とともに頭痛や気持ち悪さ、だるさも感じる

眠りづわりの症状は自分でコントロールすることができないため、仕事をしている方や運転する方にとっては生活に支障が出る場合もあるでしょう。

いつまで続く?

眠りづわりが続く期間には個人差があります。

安定期ごろにおさまる方もいる一方、妊娠6か月を過ぎて眠気が続くケースも珍しくありません。

一般的につわりは、妊娠初期から始まり胎盤が完成する妊娠16週ごろには落ち着くといわれています。

しかし、眠りづわりにはホルモンバランスが影響するとも推察されているため、ホルモンが変化し続ける臨月まで眠気が続くケースもあるのです。

妊娠6か月以降も眠りづわりが続く理由

つわりの原因は医学的に解明されておらず、眠りづわりが長期間続く要因も諸説あります。

ここでは、妊娠6か月を過ぎても眠りづわりが続く理由として考えられる点を3つお伝えします。

  • プロゲステロンが増え続けるため
  • お腹が目立つようになると体力を消耗するため
  • 貧血になっているため

順番にみていきましょう。

プロゲステロンが増え続けるため

眠りづわりが長引くのは、プロゲステロン量が上昇し続ける影響と推察されています。

プロゲステロンは主に妊娠を維持できるように働くホルモンです。

具体的には、胎盤を形成したり乳腺を発達させたりします。

さらに、プロゲステロンには身体を休ませようとする鎮静作用もあります。

そのため、妊娠中は眠気を感じやすくなるのです。

プロゲステロンは、妊娠初期から盛んに分泌され分娩まで上昇し続けます。

妊娠6か月を過ぎても眠気が続く方は、プロゲステロンによる影響の可能性があります。

お腹が目立つようになると体力を消耗するため

お腹が目立つようになって体力を消耗するのも、眠りづわりが長引く一因です。

妊娠中期にあたる妊娠6か月ごろになると、赤ちゃんの成長とともにお腹が大きくなり身体への負担が増えてきます。

前のめりになるときにお腹を支える必要が出てくるのもこの時期です。

そのため、身体的な疲れがたまりやすくなり、安定期を過ぎているのに眠りづわりが続くケースもあるでしょう。

貧血になっているため

妊娠6か月以降も眠気が続くのは、貧血が原因の可能性もあります。

貧血とは、血液中の赤血球やへモグロビン量が少ない状態です。

貧血になると体内に酸素が十分行きわたらず、眠気やだるさを感じやすくなります。

妊娠中は、赤血球やヘモグロビン量の増加に比べて血液量の方が早く増加します。

そのため血液が薄まった状態になりやすいのです。

特に妊娠中期以降は貧血になりやすい時期です。

妊娠中期を過ぎて眠気がひどくなった方は医師に相談し、場合によっては鉄剤を処方してもらうと良いでしょう。

仕事中にできる眠りづわりの対策5つ

眠くてつらいときは無理せず寝るのが得策です。

とはいえ、仕事をしていると休んでばかりではいられないでしょう。

そこで、仕事中にできる眠りづわりの対策を5つご紹介します。

  • 通勤では車の運転をなるべく避ける
  • 休憩中に仮眠をとる
  • 食べものや飲みもので気分をかえる
  • 身体を動かす
  • 香りでリフレッシュする

順番にみていきましょう。

通勤では車の運転をなるべく避ける

車通勤している方は、運転中に眠気がおそってくると大変危険です。

そのため眠気がひどい場合は運転を避けるようにしましょう。

不安がある方は、ほかの方に運転してもらったりタクシーやバスを利用したりするなどの対策をとってください。

なお、妊娠6か月以降はお腹のふくらみも目立ち始めるころです。

シートベルトでお腹が圧迫されて苦しくならないよう注意してください。

休憩中に仮眠をとる

職場に仮眠をとれる環境があれば、休憩時間に仮眠をとりましょう。

少しでも身体を休めると、気持ちがすっきりします。

また最近では、昼間に15~30分の睡眠をとると仕事の効率化や集中力のアップにつながるとの理由で、仮眠を取り入れる企業もあるようです。

仕事のミスを防ぐためにも、眠気があるときは無理せず仮眠をとってください。

すっきりする食べものや飲みもので気分をかえる

爽快感のある食べものや飲みものを口に入れると、脳が刺激されて目が覚めやすくなるため、好みのものを常備しておくと安心できるのではないでしょうか。

仕事中でもまわりを気にせず口に入れられるものを以下に紹介します。

  • ミント系のガム・アメ
  • 硬めのグミ
  • アーモンド
  • 炭酸水
  • 氷水
  • レモン水

なお、コーヒーや緑茶などカフェインを含む飲みものは、頭痛や胃痛を引き起こしたり赤ちゃんの発育に影響が出たりする可能性があるため、控える方が望ましいでしょう。

できるだけ身体を動かす

できるだけ身体を動かすのも眠りづわり対策になります。

眠気があるときは副交感神経が優位な状態です。

身体を動かして逆に交感神経を活性化させると、眠気解消につながります。

以下のような対策で身体を動かしてみてください。

  • 階段を上り下りする
  • 軽くストレッチする
  • トイレに行く
  • 歯磨きをする
  • 冷たい水で手や顔を洗う

忙しい方は、休憩中に外の空気を吸うだけでも気分転換できるでしょう。

集中力を高められる香りでリフレッシュする

妊娠中にも使えるレモンやグレープフルーツ、ローズウッドなどの香りは、気分をリフレッシュさせて集中力を高められます。

仕事中は、オイルで香りをつけたハンカチやタオルを持ち歩くと便利です。

また、エタノールと精製水にオイルをたらしたスプレーを作っておくと、気分転換に使いやすいでしょう。

眠りづわりを理解してもらえない場合の対策

つらい眠気が長引く方には、パートナーや同僚が家事や仕事に配慮することが大切です。

とはいえ、眠気がつわりの一種であったり、妊娠6か月を過ぎても続いたりするとは知らない方も多く、周囲の理解がむずかしいケースもあるでしょう。

このような場合は、頼れる公的支援制度を利用すると心の負担も軽くなります。

時短や休暇を意識的にとる

眠気で仕事に支障が出る方は、意識的に休暇や時短勤務を使用するのがおすすめです。

とはいえ、眠りづわりについて上司や同僚へ伝えるのに抵抗や不安を感じる方もいるでしょう。

そのようなときに役立つのが母健連絡カード(母性健康管理指導事項連絡カード)です。

母健連絡カードは、医師が妊婦に指導した内容を事業主へ伝えるためのツールです。

休息が必要である旨を医師に記載してもらうと、状況を伝えやすくなるでしょう。

ぜひカードを有効活用して、精神的な負担を減らしてみてください。

カードは、母子手帳にも添付されています。

産前・産後の支援サービスをつかう

日中家事などを手伝ってくれる方がいない場合、市町村の産前・産後ヘルパー事業を活用できます。

家で少しでも休みたいときに、買いものや上のお子さんの送迎などを頼める事業です。

眠りづわりに耐えながら働いている方は、帰宅後できるだけ身体を休めたいものでしょう。

頼れる先も利用し、がんばりすぎずに過ごしてください。

また、宅配やミールキットなども視野に入れて、ご自身に合う方法で家事の負担を減らしましょう。

まとめ

つわりの一種である眠りづわりは、妊娠6か月を過ぎても続く可能性があります。

安定期を過ぎても眠気が続く要因として、ホルモン量やお腹への負担、貧血などの影響が考えられます。

仕事をしている方は、運転に対する注意など仕事中にできる対策をとりながら眠りづわりを乗り切りましょう。

周囲に理解してもらうのが難しい場合は、母健連絡カードや産前・産後ヘルパー事業などの公的な支援制度も活用できます。

頼れる先もうまく利用しながら、無理なく出産を迎えましょう。