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基礎体温が安定しない!?グラフがガタガタなのはなぜ?波形の傾向から考えられる状態とは

妊活をしている方にとって、基礎体温表は色々な情報を与えてくれる大切な存在ではないでしょうか。しかし、基礎体温表がガタガタになっていると、お手本とされる波形とは違って見えて、心配にもなるでしょう。本記事では、基礎体温のおさらいから基礎体温表の波形を見て考えられる状態や改善のためにできることについてご紹介します。

基礎体温の基本と正しい測り方をおさらい!

まずは、基礎体温をつける意味や役割、正しい測り方をおさらいしておきましょう。

基礎体温をつけると何が分かる?

基礎体温は、人間がほとんど何もしていない安静状態にある時の体温を指します。基礎体温が正しく計測できると、生理や妊娠に関する身体の状態を把握する材料となり、女性の体調の変化をより把握しやすくなるというメリットがあります。

ただし、通常の体温測定とは違う点がいくつかあり、欲しい情報を得るには正しく計測しなければなりません。自分の基礎体温の測りかたが間違っていないか、もう一度おさらいしておきましょう。

基礎体温の正しい測り方・基礎体温表のつけ方

基礎体温は、体温の変化が激しくなる昼や夜ではなく、朝に測るのがベストです。目が覚めたら、できるだけそっと、あまり体を動かさずに体温計を舌の下に入れましょう。用いるのは、細かい値まで計測できる婦人体温計です。

計測した体温は、点と点を線で結んでグラフにしてみましょう。体温を線でつなぐと、その変化が分かりやすくなります。

正常な基礎体温表の判断ポイント

正常な基礎体温表は、以下の3つのポイントで判断することが可能です。

・高温期と低温期の差が0.3℃以上ある

・高温期が12日~14日ほど続く

・高温期への移行は1日~2日以内

基礎体温がきちんと測れているかどうか心配になったときは、これらのポイントをチェックしてみましょう。もし、これらのポイントを満たしていない場合は、正確な計測ができていないか何らかの要因により基礎体温が乱れている可能性があります。

基礎体温がガタガタな場合に見るべきポイント

自分の基礎体温表が、お手本のような波形ではなくガタガタになってしまって焦る方もいるでしょう。実際は、人の平熱は常に同じではないため、ある程度はガタガタでも問題はありません。問題があるかどうかは、以下のポイントで判断すると良いでしょう。

月全体で判断する

基礎体温は、1日単位で見るとガタガタが気になってしまうかもしれませんが、月単位で見ると見え方も変わってくる可能性があります。実際、ガタガタの波形をしていても、当たり前と言える範囲内のことも多いです。月単位で見て、高温期と低温期の二相に分かれていれば問題ないとされています。

高温期と低温期

基礎体温は、高温期と低温期が綺麗に分かれ、その温度差が0.3℃以上あり、低温期から高温期へと移行後12日以上続くのが理想です。少しの乱れは問題ないことが多いですが、高温期と低温期があるかどうかも分からないほど乱れている場合は原因を見つけて対処が必要な場合もあるでしょう。

決して、高温期と低温期の二相がはっきり分からないからといって、妊娠しないというわけではありません。しかし、妊娠しにくい状況になっている可能性も考えられます。

必ずしもお手本のような波形になるわけではない

お手本のような基礎体温表を完璧に目指す必要はありません。実際は、基礎体温の乱れは些細な変化で起こり得ることから、多少のイレギュラーは仕方がないと考えられています。体調はもちろん、気温、計測の仕方などの影響でお手本のような波形にならないことも珍しくありません。

明らかに正常とは違う波形であっても、ちょっとした心がけや生活習慣の見直しで改善することもあります。以下でご紹介するポイントを参考にしながら、対策を始めてみてはいかがでしょうか。

基礎体温のガタガタは改善可能なことも多い

基礎体温のガタガタは、婦人科での診断や治療が必要な場合もありますが、日頃の生活の見直しで改善できる部分もあります。どのような対策ができるのか、見ていきましょう。

基礎体温のガタガタと女性ホルモンの関係

基礎体温のガタガタは、女性ホルモンの不安定さを示します。女性ホルモンが不安定になる主な理由には、ストレスや加齢、更年期、環境の変化、高プロラクチン血症、多嚢胞性卵巣症候群などがあり、原因によって対処方法もさまざまです。

誰でもできる対策5選

治療が必要な病気が原因の場合は別として、日頃の生活習慣から基礎体温のガタガタを改善する方法をご紹介します。

バランスの良い食事をとる

過度なダイエットやバランスの悪い食事は、生理不順や基礎体温の乱れにつながります。3食の内容を見直して、バランスの良い食生活を心がけましょう。

適度に運動をする

適度な運動はストレスの解消に良いとされています。運動が基礎代謝を高め、ホルモンバランスの改善にも役立つことはよく知られているところです。ただし、無理な運動はかえってストレスにもなるため、休日に出掛けて歩く距離を増やすなど、楽しみながら運動量を増やす方法を考えてみてはいかがでしょうか。

質の高い睡眠を得る

睡眠は女性ホルモンに大きく影響を及ぼします。ただ長時間眠るのではなく、質にこだわるのも大事です。カフェインやアルコールの摂取を見直し、就寝前のスマホも避けましょう。

冷えを改善する

体の冷えは基礎体温を乱します。湯船につかる、薄着を避ける、お腹を温めるなどの対策をしましょう。

ストレスの解消を心がける

仕事や人間関係のストレスは、1人では解決しにくい部分も多いかもしれません。しかし、過度なストレスがホルモンバランスを乱す原因となり、基礎体温にも影響します。ストレスの原因をできるだけ取り除くよう心がけ、必要に応じてカウンセリングや休養など、心と体の健康を守りましょう。

基礎体温がガタガタでも妊娠ができないとは限らない

基礎体温は手軽な妊活の方法として知られていますが、基礎体温が理想的な波形をしていなくても妊娠できた方はたくさんいます。また、正常な基礎体温表になっていても、妊娠ができずに悩んでいる方も珍しくありません。

基礎体温を改善する生活を心がけながら、必要に応じて婦人科へ相談することも大切です。

基礎体温の波形から考えられる状態の傾向と対処法

基礎体温表をつけてみて、「これって異常?」と感じたときは、以下の状況と照らし合わせてみてはいかがでしょうか。

高温期が保ちきれず短い場合

低温期と高温期の二相が見られるものの、高温期が10日も続かない状況の場合、生殖器や子宮の冷えが考えられます。

高温期の途中で体温が下がってしまう場合

高温期が保てず基礎体温がガタガタになってしまう場合、エネルギーや血液の栄養不足、生殖器・消化器等の機能低下などが考えられます。ストレスや自律神経の乱れもあるでしょう。

一気に高温期に移行しない場合

1日や2日で高温期に移行できない場合、冷えやストレス、自律神経の乱れ、血行不良などが考えられます。

低温期と高温期の差が小さい場合

低温期と高温期の差が分かりにくい場合、強いストレスがかかっている状況かもしれません。二相になっているかどうかも曖昧で、ガタガタとした波形をしているときは、ストレスの緩和につとめてみてはいかがでしょうか。

低温期が長すぎる場合

冷えによる血流の悪化により、生理周期が長くなっている方に多く見られます。

また、栄養の偏りや過労・睡眠不足によることで卵巣が疲労状態となっています。

食習慣や生活習慣などを中心に改善していきましょう。

免疫力と妊娠のしやすさの関係性

妊活のために基礎体温をつけている方は、免疫力についても意識しましょう。妊娠のしやすさは、免疫力との関係もあると考えられています。

免疫力の低下は妊娠に関わる機能の低下につながる

基礎体温の乱れは免疫力の低下につながります。妊娠のしにくさにつながる要因はさまざまですが、免疫力の低下もその要因の1つです。

基礎体温の低下は免疫力の低下を招く

免疫力は基礎体温が低いと低下します。これにより、ウイルスや細菌に弱い体となり、病気にかかりやすくなるだけでなく、子宮周辺の血の巡りが悪くなることで妊娠する力も弱まります。

まとめ

基礎体温は女性の体を知る1つの方法ですが、少々のガタガタは珍しいことではありません。しかし、場合によっては妊娠のしにくさに影響する状態を表している可能性もあるため、気になる状態なら婦人科受診をしてみましょう。