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妊娠5か月目のエコー写真とは?胎児の様子やエコー検査について紹介

妊娠5か月目は、お母さんのお腹も目に見えて大きくなり、赤ちゃんもより大きく成長していく時期です。この記事では、妊娠5か月目のエコー写真の見方や赤ちゃんの様子、ダウン症の確認方法など、さまざまな観点からご紹介します。

また、この期間のお母さん自身の体の変化や気をつけたいポイントについても記載しています。母体や赤ちゃんの健康に不安を抱えているお母さんは、ぜひ参考にしてください。

妊娠5か月のお腹の写真は?大きさを紹介

妊娠5か月になると、子宮の大きさは大人の頭ほどの大きさになり、お母さんは全体的にふっくらとした体型になっていきます。妊娠前に比べて約2kg~3kgの体重増加が目安です。

また、母体は急速に成長する赤ちゃんに栄養を送るために、皮下脂肪を蓄え始める時期です。赤ちゃんの成長にともなって母体のお腹は大きくなり、妊婦さんらしい体形へと変化していきます。

お腹の中では赤ちゃんの動きも感じやすくなるのも、この時期の特徴です。徐々に腰への負担が増えていくため、体重管理とバランスのよい食事に気をつけましょう。

妊娠5か月目の赤ちゃんの様子

妊娠5か月目の赤ちゃんは、体の各部位が急速に発達します。身長は約24cm、体重は約240gで、リンゴ1個ほどの重さです。

赤ちゃんの骨格はより丈夫になり筋肉もつき始めるため、腕や脚を動かす様子が胎動として感じられるかもしれません。エコー写真では、足を伸ばしたり、指を握ったりする様子が見られる場合もあるでしょう。

また、赤ちゃんの性別が分かるようになるのもこの時期です。これまでに比べて、姿がはっきりと確認できるようになるため、赤ちゃんの成長をより強く実感できるでしょう。

妊娠5か月目のエコー検査で赤ちゃんのダウン症は分かる?

赤ちゃんの健やかな成長を願いつつも「ダウン症の可能性はないかな?」と心配が頭をよぎるお母さんもいるかもしれません。そんなお母さんの心配を和らげてくれるのが、エコー検査です。

ここでは、妊娠5か月目のエコー検査で赤ちゃんのダウン症が分かるのかを詳しく説明します。安心して検査を受けるための参考にしてください。

エコー写真の見方

エコー写真には以下のような略語で赤ちゃんの状態が記載されています。

略語意味
EDC/GA分娩予定日/妊娠してからの週数と日数
EFW赤ちゃんの推定体重
SD赤ちゃんの大きさが一般的な基準値とどの程度違うか
AFI/AFP羊水の量

エコー写真から得られた情報に基づいて、医師や看護師から適切なケアと指導を受けることができます。

エコー検査でダウン症は分かる

エコー検査は、妊娠中の赤ちゃんの成長や身体的特徴を確認する方法であり、ダウン症の早期発見につながる場合もあります。ただしエコー検査は、ある特定の異常を検出するため有効な手段とはいえ、ダウン症を確定する検査ではありません。

あくまでも確定的な診断結果ではないと認識したうえで、それでもなお、エコー検査はダウン症の兆候を探る重要な役割を果たします。エコー検査でダウン症の可能性が示された場合、その結果をもとに次のステップへの準備を検討しましょう。

娠初期にダウン症か知りたい場合はNIPT

妊娠初期の段階でダウン症の可能性を知りたい場合、NIPT(新型出生前診断)も視野に入れるとよいでしょう。NIPTとは、お母さんの血液から胎児の染色体異常を調べる検査で、以下のようなメリットがあります。

  • 母体への負担が少ない
  • 流産や感染症のリスクが少ない
  • 陽性的中率が高い

NIPTは、妊娠10週以降のお母さんであれば検査可能です。ただし、あくまでもダウン症の可能性を知るための検査に過ぎません。確定診断には、羊水検査・絨毛膜検査が必要ですが、流産や感染症のリスクをともないます。検査方法を選ぶ際は、パートナーや医師と慎重に相談しましょう。

妊娠5か月目のお母さんの様子

妊娠5か月目に入ると、妊娠初期にあらわれていたさまざまな不調が落ち着き始め、赤ちゃんの成長と穏やかに向き合える時間も増えていくでしょう。

ここでは妊娠5か月目のお母さんの体の様子を紹介します。過ごし方の注意点についても解説するので、日常生活で気をつけてみましょう。

つわりが落ち着く

妊娠5か月目は、つわりが治まり体調が安定し始めるため、一般的に「安定期」と呼ばれています。つわりの症状が落ち着くと食欲が増え、つい食べ過ぎてしまうかもしれませんが、偏食や食べ過ぎには気をつけましょう。健康的な食事と適度な運動による体重管理が重要となります。

また、赤ちゃんが生まれると旅行に行きづらくなるため、体調が落ち着いたこの時期に旅行へ出かける方もいるかもしれません。しかし、妊娠中は思っていた以上に疲れやすく、体調を崩しやすいものです。旅行に行く際は、必ず母子健康手帳や保険証を持ち歩き、無理のない範囲で楽しみましょう。

周囲からも妊婦さんだと気づかれやすくなる

妊娠5か月になると、見た目にも妊婦さんであるとはっきりと分かるような体形になります。子宮の大きさは大人の頭ぐらいまで成長し、お腹のふくらみが明らかになるでしょう。周囲からも妊婦さんだと気づかれる場面が増えるかもしれません。

また、母乳を作るための乳腺が発達し、乳房が大きくなっていきます。これまで使用していた下着が窮屈に感じる場合は、伸縮性のあるマタニティブラに代えてもよいでしょう。

あるいは、これから大きくなるお腹をすっぽり覆えるようなカップ付きのキャミソールも便利です。次第にふっくらとしてくるシルエットに合わせた、締め付けの少ない下着を準備しましょう。

妊娠5か月目のお母さんがやっておきたいこと

妊娠5か月目は、お母さんの体つきに大きな変化が見られ、赤ちゃんの成長が強く実感できる時期です。

そこで、赤ちゃんの健やかな成長やお母さんの健康維持のために、いくつかやっておきたいことがあります。分かりやすく紹介していくので、ぜひ取り入れてみましょう。

お腹の赤ちゃんに積極的に話しかける

妊娠5か月のお母さんがやっておきたいことの1つは、お腹の赤ちゃんとの積極的な会話です。この期間から、お腹の中の赤ちゃんは周囲の音に反応し始めます。日常のできごとや感情を声に出し、赤ちゃんとの絆を深めていきましょう。

さらに、赤ちゃんはお腹の中でお母さんの声を頻繁に聞くと、生まれてからもその声に安心感を覚えるといわれています。また、お母さん自身も赤ちゃんへ話しかける時間がリラックス効果を生むため、心身ともに安定しやすいです。

お母さんだけでなくパートナーにも赤ちゃんに話しかけてもらい、家族でゆったり過ごす時間を設けるとよいでしょう。

食事に気を遣う

妊娠5か月のお母さんは、胎盤が完成し、お母さんが摂取した栄養素が赤ちゃんへ直接届くようになります。この段階での栄養管理は、赤ちゃんの健全な成長とお母さんの健康維持のためにとても大切です。

葉酸・鉄分・食物繊維、そしてカルシウムなどの栄養素をバランスよく摂取できるよう意識しましょう。これらの栄養素は、赤ちゃんの神経系の発達を支え、母体の貧血や便秘を予防し、さらには赤ちゃんの骨や歯の形成にも影響します。

妊娠線のケア

妊娠5か月目に入りお腹が大きくなってくると、妊娠線が心配になるお母さんもいるかもしれません。妊娠線は、出産後に次第に目立たなくなるものの、キレイに消えることは少ないので予防が重要です。

特に乾燥している肌は、妊娠線ができやすい傾向にあります。できるだけ妊娠線のないキレイな肌をキープしたいのであれば、妊娠線予防クリームを使った保湿ケアやマッサージを取り入れましょう。

また、体重が急激に増えると妊娠線ができやすいといわれています。妊娠線が気になる方は、食事や体重の管理にも気を遣うことも大切です。

まとめ

妊娠5か月目は、赤ちゃんの成長とお母さんの体の変化が顕著になる期間です。エコー検査で確認できる赤ちゃんの様子や、ダウン症の判断方法などを理解するとともに、お母さん自身の体調管理や生活習慣の見直しも大切です。

また、新しい生命がお腹の中で成長していく毎日は、何にも代えがたい経験です。赤ちゃんの生命や成長を実感しながら、穏やかに楽しみましょう。

参考文献

・厚生労働省 厚生科学審議会-NIPT 等の出生前検査に関する専門委員会報告書

・日本産科婦人科学会 倫理委員会-母体血を用いた出生前遺伝学的検査(NIPT)に関する指針