経産婦と初産婦の違いとは?経産婦だからこそ気を付けるポイントを解説
出産が近づくと経産婦の方が出産にかかる時間や予定日より早く産まれるのではと疑問に
感じたことがある方もいるでしょう。
妊娠や出産は女性にとって人生の中でもとくに大きなイベントです。
この時期は体調の変化も起こりやすく、産まれてくるまで心配もつきないでしょう。
こちらでは、経産婦と初産婦の違いや、出産にかかる時間を解説します。
この記事の内容
初産婦と経産婦の違いについて解説
個人差はありますが、経産婦と初産婦では妊娠から出産の経過に差があります。
しかし、具体的にどのようなところが違うのか、分からない方も多いでしょう。
まずは経産婦と初産婦の違いを解説します。
初産婦とは?
妊娠22週以降で、妊娠や出産が初めての女性が初産婦です。
初産婦でなおかつ35歳以上の方は、高齢出産となります。
なぜ高齢出産はリスクがあるのか、それは経産婦と違ってさまざまなリスクを伴う可能性が高いからです。
経産婦とは?
過去に22週以降の妊娠を分娩した経験がある方を経産婦といいます。
例えば1人目を産んでから数年以上空いてからの出産でも、1度22週以降の妊娠出産を経験しているので、どんなに間が空いても経産婦に変わりません。
初産婦と経産婦では出産の兆候に差があるのか?
初産婦と経産婦では出産の兆候にはっきりとした違いがあるのでしょうか。
こちらでは、初産婦と経産婦の出産の兆候や、体の変化を解説します。
出産が近づくと体に起こる変化とは?
予定日が近づくと体はおしるしや前駆陣痛、破水といった形でサインを出します。
経産婦の方が気づきやすいのですが、初産婦は前駆陣痛なのか、それとも陣痛なのかわからない方が多いです。
しかし、初産婦でも全く体に変化が起こらないわけではありません。
中には初産の時はおしるしなど、ハッキリとした兆候があったのに2人目以降は気づかなかったという方もいます。
出産前の体の変化は、初産婦と経産婦では大きな差はありません。
経産婦でも予定日より早く生まれるわけではない?
初めて妊娠した方より、経産婦の方が、予定より早く生まれると聞いた方もいるでしょう。
結論から言いますと、経産婦であっても一つとして同じ出産はありません。
たとえば1人目は予定日より早く生まれたから、次も早く生まれるだろうと考えている方もいるでしょう。
しかし、結果的に2人目は予定日を大幅に超え、帝王切開になった方もいます。
このように、経産婦であっても、予定日より確実に早く産まれるというわけではありません。
初産婦と経産婦では出産が近い兆候に違いがあるのか?
いよいよ予定日が近づくと、主産が目前となり心が落ち着かない方もいるでしょう。
ここで気になるのは、初産婦と経産婦の出産が近くなった時の兆候です。
出産を経験している方は、お産が近くなるとはっきりとした兆候が現れるのでしょうか。
こちらでは、出産が近づいた時のサインを解説します。
おしるし
血が混じったおりものみたいなものが、おしるしです。
出産が近づくと、妊婦さんは出産に向けて体の準備を始めます。
それにともない、子宮口も少しずつ開きますが赤ちゃんと羊水を包む卵膜と子宮下部の壁が剥がれて出血します。
これがおしるしです。
おしるしが来ると2〜3日以内に陣痛が始まる方が多いですが、中にはおしるしから1週間後に陣痛がきた方や、まったくおしるしがないまま出産した方もいます。
前駆陣痛
陣痛が始まる前の張りや痛みです。
陣痛とは違い、前駆陣痛は痛みも軽くお腹が張る間隔や持続時間がバラバラです。
中には前駆陣痛からそのまま陣痛が来て出産した方もいますが、数日後に陣痛がきた方もいます。
初産婦の場合、お腹の張りや痛みが前駆陣痛なのか陣痛なのか分からない方も多いです。
陣痛だと思って病院へ電話すると、前駆陣痛で入院にならずそのまま自宅に帰ってきたという方もいるでしょう。
判断するには、まず陣痛の間隔を時計で測りましょう。
1時間以内に6回以上張りや痛みがあった場合は陣痛の可能性が高いので、すぐ病院へ電話をしてください。
破水
赤ちゃんを包む卵膜が破れて、中にある羊水が外に流れ出ることです。
一般的に破水は、子宮口が全開になった時に起こりますが、中には陣痛が来る前に破水する方もいます。
まれに陣痛が起こる前に破水する方がいますが、これは前期破水です。
バチンと大きな音を立てた後羊水が流れてくる方もいれば、上部から破水しチョロチョロと羊水が流れ出てくる方もいるようです。
経産婦でも破水を経験しないまま陣痛が来る方もいるので、必ずしも破水が起こるわけではありません。
中には尿漏れを破水と勘違いする方もいますが、破水なのか尿漏れなのかわからない方は病院へ連絡しましょう。
初産婦と経産婦では出産にかかる時間は違うのか?
陣痛がくると、いよいよ赤ちゃんに会えるのもあと少しです。
長い時間、お腹で育ててきた分、早く会いたいという気持ちは強いでしょう。
ですが実際に陣痛が来ても、短時間で産まれる方もいれば何時間もかかる方もいます。
こちらでは、初産婦と経産婦で出産にかかる平均時間を解説します。
初産婦が出産にかかる平均時間とは?
初産婦の場合、陣痛から子宮口全開までの分娩第一期までにかかる時間はおよそ10〜12時間かかるのが一般的です。
子宮口が全開大になってから赤ちゃんが出てくる分娩第二期までにかかる時間はおよそ1~2時間かかります。
そして赤ちゃん娩出から胎盤が出てくる分娩第三期まで15〜30分なので、平均分娩時間は12〜15時間です。
経産婦が出産にかかる平均時間とは?
経産婦の場合、初産婦よりもお産の進みが早いです。
分娩第一期まで4〜6時間、分娩第二期まで0.5〜1時間、分娩第三期まで10〜20分と陣痛から出産まで平均分娩時間は4〜8時間になります。
経産婦は初産婦と異なり子宮口や産道が開いた経験があるので、初産婦より出産にかかる時間は短いです。
出産後の体の変化に違いはあるのか?
出産を終えると、母体は妊娠前の体に戻ろうとします。
出産後の体の変化にはどのような違いがあるのか解説します。
妊娠線
経産婦は初産婦と違い、お腹の皮膚が伸びやすいため妊娠線ができやすいです。
初産婦でも小柄な方や多胎妊娠の方は妊娠線ができやすいでしょう。
経産婦は後陣痛がつらい
分娩が終わった後妊娠前の状態の子宮に戻すために起こる、不規則な収縮が後陣痛です。
初産の出産よりも経産婦の方が子宮が伸びているので、元に戻すまでに強い収縮が必要です。
その結果、経産婦の方が後陣痛が辛くなります。
経産婦のほうが授乳しやすい
初産婦は、乳頭や乳輪が小さいので授乳確立まで時間がかかります。
対して、経産婦はすでに出産を経験しているため、乳頭や乳輪が柔らかく伸びやすいため授乳がしやすいでしょう。
初産の方は、出産前に乳頭や乳輪をマッサージすると、柔らかくなるので赤ちゃんに授乳しやすくなります。
ただし、初期にこのマッサージを行うと、子宮が収縮し早産の原因になるので、タイミングについては助産師と相談しましょう。
まとめ
1人目でも2人目でも、妊娠や出産は1人ひとり違います。
初めての妊娠や出産で戸惑う方もいれば、2人目3人目で心にゆとりのある方もいるでしょう。
ですが、初産でも経産婦でも同じお産は二度とありません。
自分と赤ちゃんが安心できるようなお産を目指しましょう。