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妊娠初期に起こる便秘や気持ち悪い妊娠初期症状の解消法とは

妊娠初期に便秘になり、つわりで気持ち悪いという症状も重なって苦しむ妊婦さんは大勢います。

そのような妊娠したばかりの時期の便秘には、妊娠初期~妊娠後期までそれぞれ理由があります。

特に、妊娠初期の妊婦さんは、慣れない便秘に戸惑って不安になりやすいでしょう。

妊娠初期の便秘の解消法や、つらいときは薬を飲んで良いかについてまとめました。

少しでも便が出ていれば便秘ではないのか、判断の方法についても知っておいてください。

便秘にも関係する妊娠初期のつわりの症状とは

妊娠初期の便秘はつわりで「気持ち悪い」と感じて水分不足になることが大きな原因です。つわりが起きる時期や、その症状と便秘の関係性についても解説します。

においに敏感になる

妊娠初期にはにおいに敏感になる「においつわり」を起こすことがあります。ほかの方にとっては大したことないにおいでも妊婦さん本人にとってはきつく、イライラや気持ち悪いといった症状でストレスが溜まるのです。

「においつわり」がひどく、ちょっとした家事ができないなど動くのもままならない妊婦さんは周囲の理解を得て、ダメなにおいをわかってもらいましょう。

吐き気や胃のむかつきがする

妊娠初期は吐き気や胃のむかつきなど、気持ち悪さとともにお腹に症状が出る方も少なくありません。妊娠中はつわりの影響で食欲がなくなり、便の基となる水分や食べ物が足りなくなってしまう方もいます。

食べる量が減ったことによる栄養バランスの偏りや、プロゲステロンという胃腸の働きを抑制するホルモンの増加によって便秘・下痢が起こりやすくなるのもその影響のひとつです。

動けなくなる

つわりの症状には個人差があり、早い妊婦さんで妊娠4週目~5週目から起こります。栄養代謝障害が原因で入院治療を余儀なくされることもあり、症状が重ければ動けなくなります。

食事が摂れず水分不足になる

妊娠中は食事が思うように摂れず、水分不足になることも少なくありません。水分は飲料から摂取するだけでなく、食事にも含まれています。

赤ちゃんに栄養素を運び、羊水を増やすためにも水分は必要です。つわりが悪化すると胎児への影響がありそうですが、母体が不調で体重が減少したとしても、出産するときの赤ちゃんの発育にはほとんど問題ありません。

妊娠初期に気になる便秘は何日から?赤ちゃんへの影響はあるのか

妊娠してから毎日出ていた便が出なくなってしまったら気になる妊婦さんは多いですよね。何日間まで出なくても大丈夫か、便秘が原因で起こる赤ちゃんへの影響、薬を飲んでよいかについてご説明します。

基本的に3日程度なら気にしなくてよい

便秘の定義は特にありませんが、基本的に本人に不快感がなければ3日程度出なくても気にする必要はありません。ただし、2日~3日でも不快感や残便感があれば、それは便秘です。

1週間出ないと強い残便感があるはずなので、その状態になると便秘として気にした方が良いでしょう。

母体の便秘は赤ちゃんへ直接の影響しない

母体の便秘は赤ちゃんへの悪影響をおよぼすのではないかと心配をする妊婦さんも多いと思いますが、結論からいうと直接の影響はないので安心してください。

妊娠するとつわりで運動不足になったり、水分不足で便秘になります。胎児に影響はなくても妊婦さん自身はつらい状態であるため、生活習慣や身体の状態を整えるようにしましょう。

酸化マグネシウムの薬は飲んでもよい

酸化マグネシウムは自然に排便を促してくれる成分で、それを使った下剤も非刺激性下剤であるため安心して使用できます。酸化マグネシウムを使った薬は妊婦さんにも優しく、刺激が強くないためいきんで流産してしまうのではと不安になっている方も安心です。

妊娠初期の便秘や気持ち悪さの解消法とは

妊娠初期に起こるのがつわりによる気持ち悪さや便秘です。妊娠初期に苦しむ妊婦さんも多いとされる、つらい便秘の解消法をご紹介します。

水分補給をする

便秘の原因のひとつが水分不足で、通常人間の体内の60%を占めると言われる水分が不足することで腸の働きが悪くなるのです。

便秘が続いて水分も足りない状態になると、便が硬くなりさらに排便に苦戦することになります。こまめに摂るとともに、朝一杯の水を飲むことで排便を促しましょう。

ストレスを溜めない

妊娠中はストレスが溜まりやすく、便秘が続くこともストレスの一因となります。自律神経にも不調をきたし、それが影響して便秘になる妊婦さんもいらっしゃるでしょう。

ストレス解消方法のなかには、妊娠中にはできないこともあります。妊娠中でも問題ない範囲でストレス解消をすることで、自然な排便ができるようになります。

便を柔らかくする食物繊維を摂る

便秘になったら取り入れたいのが、食物繊維が多く含まれた食べ物です。不溶性食物繊維は腸を刺激する働きがあり、ぜん動運動を活発にすることで便の量を増やす効果があります。

水溶性食物繊維は、便をやわらかくしていきまなくてもスムーズな排便につながるでしょう。食物繊維に加えて善玉菌を含む食品を取り入れることで、腸内環境は整います。

適度な運動をする

妊娠中は運動にも制限がかかりますが、適度な運動はおすすめです。妊婦さんはウォーキングなどの軽い運動を週5日程度、1日20分~30分ほど続けるのが良いとされています。

妊娠中期や妊娠後期の便秘と妊娠初期の便秘の違いとは

妊娠中期・妊娠後期の便秘は妊娠初期の便秘と比べるとどのような違いがあるのでしょうか。それぞれを比較してまとめました。

妊娠中期

妊娠初期の便秘がつわりによる原因が多数なのに対し、妊娠中期は女性ホルモンのプロゲステロンが分泌されることで起こります。妊娠中期の便秘は便が硬くなりやすく、出にくいのが特徴です。

妊娠後期

妊娠後期の便秘は、ホルモンバランスと自律神経の乱れ、水分不足によって引き起こされます。妊娠中期と同様に便が硬くなりやすく、肌荒れなど便秘以外の不調も起こりやすくなります。

妊娠初期の体の変化と羊水に水分が必要になる理由とは

妊娠初期は赤ちゃんの器官がまだできておらず、母体が水分不足になると羊水に必要な水分をまわせなくなってしまうでしょう。妊娠初期の体の変化を知っておいてください。

妊娠初期は汗をかきやすい時期

妊娠初期はつわりの影響で妊婦さんは汗をかきやすい時期です。汗をかくと、体内の水分は失われます。汗の量が増えることを視野に入れて、水分を積極的に摂るようにしましょう。

水分不足が発育障害の原因にも

水分不足は稀に赤ちゃんの発育障害の原因にもなります。妊娠中には胎児は「羊水」と呼ばれている水分で包まれていて、水分が足りないことでこれが不足すれば赤ちゃんが栄養素を受け取るのにも影響がでるのです。

また、ごく稀に「羊水過少症」という症状があらわれることがあります。これは、母体の水分摂取に関係なく起こるものです。羊水過少症になれば、投薬が必要とされることもあるので、医師の指示に従ってください。

まとめ

妊娠初期の便秘はつわりが原因であることが多く、においや吐き気で「気持ち悪い」と感じて水分不足に陥ることが多くあります。水分補給を始めとした便秘解消法を試すとともに、便が出ないことでストレスが溜まるサイクルを作らない生活を心がけましょう。

参考文献

・e-ヘルスネット-便秘と食習慣

・ヘルスケアラボ-Q.「便秘がつらいです。」

・厚生労働省-1.妊娠中の症状等に対する措置