【妊娠10週】流産の危険性や性別は?胎児の様子や母体の変化を徹底解説
妊娠10週になると胎児の心拍を確認できるようになり、「妊娠している」と実感が湧く一方で気になるのが、胎児の性別ではないでしょうか。
そこで今回は、妊娠10週で胎児の性別が判断できるのかを徹底解説します。
胎児の様子や母体の変化、流産の危険性もまとめたので、ぜひ最後までご覧ください。
妊娠10週の胎児の様子とは
妊娠10週は月で数えると、妊娠3か月の3週目です。
この頃は胎児の変化が著しく大事な時期とされていますが、おなかの中でどのように成長し、過ごしているのでしょうか?
ここからは、妊娠10週を迎えた胎児の様子を見ていきましょう。
胎児の大きさは約3cm、重さは約10g
妊娠10週の胎児の大きさは約3cm、重さは約10gです。
この頃には手足が分かれて3頭身に近付いていますが、まだ手の小指の先から第二関節くらいの大きさなので、エコーにはうつらない可能性があります。
妊娠10週になると胎児の脳や心臓、肝臓などの主な臓器の原型が完成します。
「胎芽」から「胎児」と呼ばれるようになる
妊娠3か月になると、「胎芽」から「胎児」へと呼び方が変わります。
小さな丸だった赤ちゃんの頭と体が分かれ、ピーナッツのような形に見えるかもしれません。
まだ小さいので胎動は感じられませんが、おなかの中で胎児は必死に生きています。
心拍が確認しやすくなる
この時期は、妊娠を継続できるかどうかの判断に必要不可欠な胎児の心拍を確認しやすくなるでしょう。
妊娠初期は4週間に1度の妊婦健診があり、流産の危険性をチェックするため、必ず胎児の心拍を確認します。
エコーを見ていると、小さな体なのにしっかりと心臓が動いている姿を確認できるでしょう。
妊娠10週で胎児の性別はわかる?
胎児の性別は受精時に決まっているといわれていますが、妊娠10週ではまだ胎児が小さく外性器が形成されていないので、エコーでは判断できません。
しかし、早く性別を知る方法があります。
ここからは、エコーでいつから性別の判断ができるのか、また、早くに性別を知れる方法を見ていきましょう。
妊娠10週で性別の判断はできない
妊娠10週の胎児はまだ3cm前後の大きさしかなく、外性器の形成ができていないので、この時期にエコーで性別の判断はできません。
妊婦健診の際は胎盤の位置や胎児の心拍といった健康状態を見るのがメインになるでしょう。
通常妊娠14週以降、早くても13週の終わり頃に判断できる
エコーで性別が分かるのは、妊娠14週以降が多いです。
エコーの撮り方によっては、早くて妊娠13週の終わり頃に判断できる可能性があります。
ただし、胎児の体勢や成長度合いによってまだ判断できない可能性があるので、もう少し大きくなった妊娠17週以降の妊婦健診の際に聞いてみるのが無難です。
どうしても知りたい場合はベビーナブやNIPT(新型出生前診断)を
エコーのほかに性別を早く知る方法として、ベビーナブやNIPT(新型出生前診断)があります。
ベビーナブとは、外性器となる部分の形や向きから性別を推測する方法です。
妊娠10週頃から推測できますが、エコーの角度や成長度合いによっては判断できない可能性があります。
NIPT(新型出生前診断)とは、妊婦さんの血液を採取して胎児の先天性の病気や性別を調べる方法で、妊娠10週から検査できます。
事前に胎児の状態が分かるため、出産の事前準備がしやすいと人気の検査です。
妊娠10週の流産の可能性は?
妊娠22週までは流産の危険性があり、なかでも流産の危険性が高まるのは妊娠12週までです。
では、この時期の流産はどうして起こってしまうのでしょうか?ここからは、妊娠10週で起きやすい流産についてや、流産が起こる原因を見ていきましょう。
妊娠10週の流産は「早期流産」
妊娠10週に起こりやすい流産は「早期流産」です。
妊娠7週頃から確認できる心拍ですが、妊娠10週頃までに心拍が確認できないと流産と診断されます。
流産と診断されたあとは胎児が自然に体外へ排出されるのを待つか、子宮収縮薬を使用して体外へ排出するか、掻爬手術を行うかを医師と決めなければなりません。
この時期の流産の原因は染色体異常がほとんど
この時期の流産は、胎児の染色体異常で起こるものがほとんどです。
妊婦さんは流産が分かると「仕事をしたから」「重たいものを持ったから」と自分を責めてしまいます。
しかし、妊娠12週までの流産は、妊婦さんが体に気を使っても避けられません。
無理せず、気にしすぎないことが大事
妊娠初期は流産が気になってしまいますが、胎児を信じて気にしすぎないことも大事です。不安に思っていると、その気持ちがおなかの子に伝わってしまいます。
体調がすぐれないときはしっかりと休み、どうしても気になることは医師に相談してください。
妊娠10週の母体の変化は?
妊娠10週は胎児の成長が急速に進む時期ですが、同時につわりや体の痛み、排泄関係で母体の変化が大きくなってきます。
ここからは、妊娠10週を迎えた母体の変化や対策をひとつずつ見ていきましょう。
つわりがピークを迎える
妊娠10週は、つわりがピークを迎える時期です。
妊娠5〜12週頃にピークを迎え、妊娠16週頃までに落ち着いてくるでしょう。
この時期に「つわりがなくなった」「出血や腹痛がある」といった場合には流産の可能性があるので、産婦人科に電話で相談して指示を仰いでください。
便秘になりやすくなる
妊娠10週ではまだおなかの膨らみは目立ちませんが、子宮が大きくなることで腸や膀胱が圧迫されて便秘になります。
便秘の症状が続くと排便の際に痔になる可能性があるため、食べ物を工夫したり水分を多めに摂取したりと日頃の生活に注意しましょう。
下腹部や足の付け根に違和感を覚えるようになる
子宮は骨盤に支えられており、妊娠するとホルモンの影響で骨盤が広がります。
下腹部や足の付け根に違和感を覚えたり痛みを感じたりするのは、子宮が大きくなると同時に骨盤も広がるのが原因です。
痛みを感じた際は、ストレッチやマッサージでほぐしてあげましょう。
妊娠10週を過ごすための注意点
まだ残りの妊娠生活が長い妊娠10週は体調の変化が激しく、精神的にも不安定な時期です。
では、つらい妊娠10週を過ごすために、どのようなことに気をつければよいのでしょうか?
食べられるものを少しずつ食べる
つわりがつらいときは、食べられるものを少しずつ、回数を分けて食べましょう。
胎児のことを考えると栄養が気になりますが、母体が摂取した栄養をもとに成長するのはもう少しあとのことです。
妊娠10週の今は母体の体調を優先して、食べられるものを口にしましょう。
また、一度に多くの量を食べると胃がびっくりするので、少量ずつ小分けにして食べるとよいでしょう。
むくみや便秘、感染症などの予防をする
妊娠中は血流が増えたり子宮が大きくなったりと、さまざまなトラブルを引き起こします。むくみを感じたら横になって足を上げたり圧着ソックスを着用したりと、対策を行いましょう。
また、便秘に気づいたら食物繊維が豊富な食事を心がけたり軽い運動をしたりと、生活習慣を見直しましょう。
妊娠10週で感染症にかかると、胎児に悪影響を及ぼす可能性があります。特に、以下の感染症には要注意です。
- 風疹
- トキソプラズマ
- ヘルペス
- サイトメガロ
感染症にかからないように、日頃から手洗い・うがい、マスクの着用といった感染対策を行いましょう。
出血や腹痛、ひどいつわりは医師に相談をする
妊娠10週は体調の変化が起こりやすい時期ですが、出血や腹痛、飲んだものさえ吐いてしまうほどのひどいつわりの際は医師に相談しましょう。
生理のような出血量やレバーのような塊、腹痛を伴う出血の場合は要注意です。
また、水すら飲めないつわりの場合、脱水症状を起こす危険があります。
「このくらい大丈夫」「質問するのが恥ずかしい」などと思わずに、気になる症状がある際は、医師や助産師に相談しましょう。
まとめ
妊娠10週の胎児は脳や心臓、肝臓といった内臓の原型が完成しますが、性別が判明するのはもう少しあとです。
妊娠がわかると性別ばかり気にしがちですが、母体はつわりがピークになる時期なので、体調の変化に気をつけて過ごしましょう。
参考文献
・国立研究開発法人 科学技術振興機構-妊娠10週から20週における妊婦の体重増加量と低出生体重児 …